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1996-04-09 ArtNo.5609
◆<星>第4のエチレン・クラッカー建設も
【シンガポール】目下建設が進められている第2エチレン・クラッカーに加え、2000年までに第3、第4のクラッカーがシンガポールに誕生する可能性が高まっている。
モービル石油は去る1月、シンガポール第3のエチレン・クラッカー建設に関わる事業化調査を進めている事実を公表したが、ライバルのエクソンもこのほど同様の事業化調査を手掛けいることを明らかにした。業界アナリストは2000年時の世界需要は第3、第4プラントの製品を吸収するのに十分とし、両社のプロジェクトが実現する可能性は大きいと指摘している。
ペトロケミカル・コーポレーション・オブ・シンガポール(PCS)が20億Sドルを投じて1984年に建設した第1エッチレン・クラッカーは目下年間エチレン45万トン、ポリプロピレン22万5000トンを製造しており、これに対して97年4月の稼働を目指して目下建設中のPSC2の製造能力はエチレン50万トン、プロピレン25万7000トンだ。シンガポール経済開発局(EDB)は2000年までには下流部門だけで更に65万トンのエチレンと35万トンのプロピレン、40万トンの芳香族が必要とされると予測している。しかも同数字にはモービルとエクソンの社内需要は含まれていない。EDBは既に下流部門の潜在的投資家12社と協議を進めており、業界観測筋はこれらの企業の投資だけで50億~60億Sドルにのぼると予想している。EDBは10億Sドルのクラスター・デベロプメント・ファンドを利用し第3クラッカーに資本参加する用意が有るとされ、出資率は30%程度と見られている。リード役を務める企業の出資率は40%前後で、残りは下流部門企業により分担される見通しだ。
一方、SPC主要株主のシェルは目下SPC1、SPC2の合計100万トンのエチレン年産能力を更に130万トンまで拡大する可能性を研究しており、今年半ばまでに大まかな見通しを立てる方針と言う。(BT:4/8)
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