SEAnews 1996-04-08 ArtNo.5598

【シンガポール】シンガポール・テレコムのインターネット・ビジネス子会社シングネットは域内市場の潜在性に注目、目下この方面の顧客開拓に力を入れている。
シングネットのベリー・グリーン副取締役(企画／営業担当)によると、同社は目下域内のインターネット・サービス・プロバイダー12社を顧客としており、これらの顧客と契約を交わしたユーザーはシンガポール・テレコム・インターネット・エクスチェーンジ(STIX)を通じて目的地と交信している。インターネット・ユーザーの全てが米国を交信先としている訳ではなく、この種のユーザーはＳＴＩＸを通じて米国を経由せずに、インターネットによる相互交信ができる。例えばインドネシアと香港との交信では米国を経由するよりもコスト効率が良い。フィリピン、ブルネイ、インドネシア、スリランカ、パキスタン、ベトナムのインターネット・アクセス・プロバイダーはＳＴＩＸを利用しており、目下中国の複数の機関とも交渉を進めている。同ビジネスは順調に成長しているものの、依然として国内ビジネスの成長には及ばない。その原因の1つは域内インターネット市場そのものの成長がシンガポールのそれに及ばないためと見られる。インターネットによる交信には先ず良好な通信インフラの存在が前提となり、またユーザー自身ＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)やモデムを購入せねばならない。しかし多くの途上国ではまだインターネットは必需品になっていない。ＳＴＩＣ以外に米国企業ＭＣＩやスプリントもこの種の交換サービスを提供していると言う。(ST:4/5)