1996-04-04 ArtNo.5572
◆<馬>スーパー株規制で、KLSE二部の投機活動鎮静
【クアラルンプル】クアラルンプル証取(KLSE)が2日付けで二部上場のスーパー・エンタープライズ・ホールディングズを指定銘柄とし、同銘柄の取引に際して“売り指示前の株券引き渡し”と“買い指示前の代金引き渡し”を義務づけたことから、この日スーパー株が34%値下がりしただけでなく、KLSE二部株価指数も17.14ポイント(3.5%)ダウン、当局の見せしめ的な投機抑制措置は一定の成果を収めた。
ラベルや包装材料メーカーのスーパーは投機筋の標的にされ、同社株価は今年初の4.30Mドルから31Mドルに暴騰していたが、この日は18.60Mドルに9.65Mドル値下がりした。KLSEは数年前に中小企業にも公募による資金調達の機会を提供するため二部を設けたが、払込資本や流通する株式の規模が小さいことから、二部上場企業が買収や株価操作の標的にされるケースが増えていた。しかし一部のアナリストは当局が次ぎの手だてを準備せぬ限り、投機筋はその標的を別の銘柄に転換するものと予想している。しかし他のアナリストはKLSEと証券委員会(SC)はスーパーを利用して、過度な投機活動には、断固たる措置を講じる姿勢を示したもので、投機を抑制する一定の効果は期待できるとしている。とは言え、投機家が次々に別の銘柄を標的にした場合、当局が毎回同様な措置を採ることは不可能と見る向きも有る。(BT:4/3)
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