1996-04-02 ArtNo.5546
◆<印尼>リヤディ一族、リッポ・グループの持ち株処分
【ジャカルタ】インドネシアのコングロマリット、リッポ・グループの創始者モフタル・リヤディ(李文正)氏の一族がその持ち株を処分している。
リッポ・グループのロイ・ティルタジ重役(MD)は先週末この点について「リッポ・グループの株に関心が高まり、創設者の一族が合理的な価格で売ることができるとしたら、そうしない理由があろうか」と反問、「50年後にはリヤディ一族の持ち株比率は3%に縮小しているだろう」と補足した。リッポ・グループの上場企業株は1月以来急騰、いずれも過去6カ月来の最高レベルに達している。リヤディ一族は今年後半に予定されるグループの旗艦リッポ・バンクの株主割当に先だって持ち株を手放しているが、ティルタジ氏によれば、オーナーがその持ち株を売却して資金を調達するのは一般的なことと言う。しかしながらリッポ株の取引はリッポ証券によりほとんど独占的に手掛けられていることから、リッポ一族が株価を吊り上げているとの噂もなされている。しかしティルタジ氏は「全ての取引は実際の売買で、リヤディ一族は株主の拡大を目指している」とこの種の説を打ち消した。香港の富豪リー・カーシン氏がリッポ・ランドやその他のインドネシア企業に対する権益を拡大しているとの噂に関してティルタジ氏は「リー氏が上場企業の株を購入しようと思えば、いつでも可能で、いちいち我々に相談する必要はない」と語った。(BT:4/1)
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