SEAnews 1996-04-02 ArtNo.5538

【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場企業中12月末締め決算制を採用する156社の昨年度純益は53億Ｓドルと、一昨年の49億Ｓドルに比べ7.2％の穏やかな増益を記録した。
シンガポール経済が8.9％の堅調な成長を記録する中で、損失を計上した企業は27社にとどまった。ちなみに同測定値には親会社と子会社の双方の利益が重複して参入されている場合も有り、また決算期を異にするシンガポール・テレコムやシンガポール航空(SIA)等の大手企業が含まれていないことも配慮する必要がある。これら決算期の異なるものも含めた248社の純益総額は92億5000万Ｓドルと、一昨年の86億7000万Ｓドルを6.7％上回っている。156社中顕著な増益を記録した企業にはガスリーＧＴＳ、Ｖｉｋａｙ、フレート・リンク、ＲＤＣ、スコッツ・ホールディングズ、Ｌ＆Ｍ、ＰＣＬ、ウィンタイが、大幅減益を見た企業にはＨＢＭプリント、ＰＭホールディングズ、ブキ・スンバワン、オーリック・パシフィック、日立造船、マルコ・ポーロ、クリエイティブ・テクノロジー、ファルマックが、それぞれ上げられる。業種別では不動産、銀行業界が好調で、地場4大行とケッペル／タットリー両行はいずれも二桁増益をマーク、総純益は22億Ｓドル、平均増益率は12.6％だった。ＳＩＡとテレコムの不在でＵＯＢ(大華銀行)の6億3270万Ｓドルの純益がトップを占めた。不動産銘柄は平均39％の増益を達成、シティー・デベロプメントが同部門最高の4億Ｓドルの純益を計上した。しかしホテル部門は21.6％、造修船部門は15.2％の減益をマークした。(BT,ST:4/1)