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1996-03-29 ArtNo.5494
◆<馬>経常赤字の改善は輸入動向如何に:アナリスト
【クアラルンプル】中央銀行は27日、今年の経常収支赤字が昨年の178億Mドルから170億Mドルに下降するとの見通しを発表したが、アナリストは同見通しが実現するか否かは輸入成長率の如何に掛かっていると見ている。
エコノミストは当初1996年の経常収支赤字は150億Mドル台と予測していたが、中央銀行の今回の報告を懸念を和らげる内容と一応評価している。経常収支は国民の総支出と総収入のバランスを示すものだが、昨年は多くのアナリストがマレーシアの支出レベルは生産レベルを上回っており、こうしたアンバランスは景気過熱を招くと警鐘していた。特に大部分の輸入が生産の拡大にはつながらぬいわゆるプレスティージ・プロジェクト(インフラ投資)に向けられていることに懸念が表明されていた。HGアジアのリージョナル・エコノミスト、ソン・センウン氏は「赤字が縮小傾向を辿る限り、懸念は軽減される」と指摘した。しかしアナリストらは貿易収支の黒字が大幅に拡大するとの中央銀行の楽観的見通しには懐疑的だ。セン氏によれば、こうした黒字の拡大は輸入成長を抑制し得るか否かに掛かっており、仮に同成長率が中央銀行が予測する15.3%を上回る16%に達すれば、経常収支の赤字は180億Mドルに膨張すると言う。(ST:3/28)
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