1996-03-23 ArtNo.5420
◆<星>統計局の新基準導入で民間支出/GDP成長アップ
【シンガポール】ARF(自動車追加登録料)/COE(自動車所有権証)の算入や算定価格基準年の85年から90年への変更により、シンガポールの民間支出が膨張し、国内総生産(GDP)成長率も上方修正された。
統計局(DOS)が21日発表したところによれば、ARFとCOEに関する支出はこれまで民間から政府への移転として処理され、生産活動には含まれていなかった。しかし新基準のもとではこれら2費目も民間部門の消費支出として処理され、GDP算出データに加えられた。この結果95年のGDPに占める民間消費支出(PCE)の割合は、これまでの計算方式では39.5%だったが、新方式の下では40.7%にアップした。DOSによると、こうした大きな変化が生じたのは主に最近のCOE価格の急騰によるものと言う。
一方、商品/サービスの算定価格の基準年を1985年から1990年に変更した結果、90、91、93年のGDPが多少上方修正された。しかし個々の部門の成長率とそのGDP全体に対する貢献率はまちまちとなっている。例えば新方式の下では金融/ビジネス・サービス部門の成長率は一般に上方修正された反面、運輸及び建設部門のそれは下方修正され、GDP成長率全体への貢献率もこれに伴い上下した。(ST,BT,LZ:3/22)
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