1996-03-22 ArtNo.5409
◆<馬>副首相、日本政府の円ローン見直し拒絶に激怒
【クアラルンプル】京都におけるAPEC蔵相会議に出席し20日帰国したアンワル副首相兼蔵相はマスコミに対して、京都における久保蔵相(副首相)との会談の席上、円高で膨張した旧円ローンの返済に悩むマレーシアの窮状を訴えたが、久保蔵相に冷たくあしらわれたとして、強い不満を表明した。
それによると、アンワル副首相が「マレーシアは10億ドルを借り入れたが、今では30億ドルを返済せねばならない」と切り出すと、久保蔵相は「それは為替変動に伴うもので、日本を恨まないで欲しい」と答えたと言う。そこでアンワル副首相は、「それならソフト・ローンとか、海外援助などとは言わないで欲しい。そんなローンは搾取に等しい」と応酬、久保蔵相は「日本は円ローンの金利を大幅に引き下げている」と釈明したが、アンワル副首相は「それは有り難う。しかし我々は最早円ローンに関心はない。マレーシア政府はこんりんざい円ローンは借り入れない」と不満を述べたと言う。(NST,MBT,BT:3/21)
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