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1996-03-22 ArtNo.5398
◆<星>リー上級相、中台関係談話でタイムに謝罪
【シンガポール】リー・クアンユー上級相はこのほどタイム誌に対して、中台関係に関する談話に誤りが有ったことを認め、謝罪した。
タイム3月4日号に掲載されたインタビュー記事の中で、リー氏は台湾の李登輝総統の米国コーネル大学におけるスピーチに触れ、「李総統のスピーチは再統一に全く言及しておらず、これは高価な遺漏と思う」、「北京はこうした遺漏は故意になされたもので、台湾独立への布石と判断したのだろう」と指摘した。
タイム3月25日号に掲載された書簡の中で、リー氏の報道担当秘書ヨン・ユンイン女史は「上級相は誤りを犯した。上級相は李登輝総統のスピーチに関して2つの点に触れなかったことを謝罪する」と述べ、以下の事実を紹介している。 中国の李鵬首相は李登輝総統のコーネル大学におけるスピーチに触れ、中国指導部が李総統は台湾の分離独立を図っていると信じるようになったと語ったが、中国指導部のこうした結論は、李総統の活動と談話を注意深く点検後下されたもので有る。
中国の江澤民主席は、週刊朝日に掲載された李総統のインタビュー記事に関してリー上級相に意見を求めた。同インタビューの中で李総統は台湾人をモーゼの出エジプト記になぞらえるとともに、国民党を台湾人に影響力を行使し得ない部外者の政党と説明した。同談話は中国指導部に李総統の立場に対する深刻な懐疑を生じさせた。今や中国指導部は李総統の再統一の立場は単なるリップ・サービスに過ぎないと信じるようになっていると言う。しかし、同書簡は最後に台湾総統選挙で李登輝総統が再選されるとの見通しを示すとともに、李総統が再選後、中国指導部の懐疑の誤りを証明、海峡両岸関係が再び安定すると予想している。(ST:3/21)
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