1996-03-21 ArtNo.5388
◆<馬>ABBダイムラー・ベンツ、鉄道車両工場計画
【クアラルンプル】スウェーデン/スイス企業アセア・ブラウン・ボベリとドイツ企業ダイムラー・ベンツの鉄道事業部門を合併し最近発足したABBダイムラー・ベンツ・トランスポーテーションはマレーシアに域内製造拠点を設ける計画だ。
ABBダイムラー・ベンツ・トランスポーテーションSdn BhdのRauno Boga重役(MD)が19日明らかにしたところによると、マレーシアでは数多くの鉄道事業計画が推進されており、ASEANの他の地域をリードしている。これらには半島マレーシアのティルティング・トレーン、ペナンとジョホール・バルにおける軽便鉄道(LRT)、クアラルンプルのモノレール、クライ/ジョホール・バル/シンガポール間の複線化計画等が含まれ、またマレーシアはシンガポール/マレーシア/タイ/ベトナム/中国を結ぶトランス・アジア鉄道事業及びそのトランス・シベリアン・ヨーロッパ鉄道とのリンク計画の中心的役割を担っている。工場の建設自体は資本と労働者の訓練さえ確保できれば、それほど困難ではないが、実際に工場を設ける際には、政府の支援が必要とされる。とは言え同社が工場を設けなければ、遅かれ早かれ誰かが工場を設けるだけである。クアラルンプル事務所はタイ、シンガポール、インドシナ、ミャンマーをカバーする地域本部を務め、インドネシア、フィリピンはそれぞれオーストラリア事務所と韓国事務所の管轄下におかれる。マレーシアではABBとAEGが合併前にマラヤ鉄道(KTM)の電化/複線化/信号システム工事、KL軽便鉄道事業、新首都空港のピープル・ムーバー・プロジェクトに関与しており、今後もタイやシンガポールの鉄道プロジェクトに積極的に参画していくと言う。Rauno Boga重役は、香港で今月25日から4日間にわたり開かれる“アジアレール96会議・展示会”の説明を行うとともに、以上の消息を語った。(NST,MBT:3/20)
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