1996-03-19 ArtNo.5354
◆<星>ドービ・ゴート/オートラム新鉄道交差点の波及効果僅か
【シンガポール】新たに建設される地下鉄(MRT)東北路線と既存のMRT南北路線及び東西路線が交差するドービー・ゴートとオートラム両駅の乗客通行量は増加するものの、周辺の不動産開発等により駅の外に乗客を引き出すことに成功せぬ限り、商業/小売活動に与える刺激効果はそれほど期待できないと言う。
コリアーズ・ジャーディン幹部は、2つの鉄道交差点が僅か数キロの間に形成される点はユニークだが、これら両駅周辺の商業開発の現状から判断して、その恩恵はそれほど大きくないと指摘、ジョーンズ・ラング・ウートン幹部も、乗客は両駅を乗り換えに利用するだけのため、これらの者を引き寄せる何らかの手だてが講じられぬ限り、その波及効果は大きくないと語る。リチャード・エリスによると、鉄道交差点形成に伴う周辺民間不動産の値上がりは最大5%で、これは両地の物件が既存の鉄道駅からこの種の恩恵をこれ以前から受けていたため。また両駅を比較した場合、ドービー・ゴート周辺の開発の潜在性が比較的大きい反面、シンガポール・ジェネラル・ホスピタルと開発保留地区に隣接したオートラム・パークの潜在性は限られている。とは言えドービー・ゴート駅とシェルター付き歩道でリンクされたプラザ・シンガプーラはかなりの恩恵を享受できる見通しと言う。(ST:3/18)
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