1996-03-18 ArtNo.5333
◆<星>S.テクの撤退でHP社の台湾ウエハー合弁事業解散
【シンガポール】シンガポール・テクノロジーズPte Ltd(ST)の撤退で米国コンピューター会社ヒューレット・パッカード(HP)に率いられるコンソーシアムが台湾で計画していた135億台湾元(US$4.9億)のウエハー製造事業(華亞科技術半導体公司)が解散された。
同プロジェクトにはHP社が30%、ST社が20%出資するはずだった他、米国のロックウェル・インターナショナル・コープ、日本のローム、台湾のチャイナ・スチール等が参加、8インチ・ウエハーの製造が計画されていた。台湾HP社の柯文昌社長兼華亞社長によると、STの撤退後、出資者全員の会議で解散が決まり、支払われていた2%の出資金も返還された。当初ST社に参画を求めたのは後者の8インチ・ウエハー工場で人員を訓練できるためだったが、同社の退出でそれも不可能になった。加えて各社の投資率の調整やその他の問題で困難が生じたことから解散が決まった。HP社としては同プロジェクトの不首尾を残念に思っていると言う。HP社のシンガポール・スポークスマンは依然として台湾におけるウエハー製造事業を検討していると語ったが、詳細は明らかにしなかった。同プロジェクトに関与していた台湾のベンチャー・キャピタル・ファンド、WKテクノロジー・スポークスマンによると、ST社はシンガポールにおける8インチ・ウエハー・プラント(チャータード・セミコンダクター・マニュファクチュアリング)との利害の衝突を恐れ、撤退を決めたようだ。仮に台湾での事業が実現していれば、月間3万ユニットのウエハーが製造されるはずだったと言う。(BT,LZ:3/16)
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