1996-03-16 ArtNo.5318
◆<星>上級相、低成長先進国家回避の道教授
【シンガポール】リー・クアンユー上級相は14日、南洋理工大学(NTU)及びシンガポール国立大学(NUS)の学生に対し、シンガポールが低成長な先進国家とならぬための方策を講義した。
それによると、仮にシンガポールの経済成長が年率2~3%にとどまるなら、若者はその志望を低くめにとどめ、卒業後長時間をかけて就職先を見つけねばならず、低給与/低賞与に甘んじ、限られた機会をものにするため、より厳しい競争に臨まねばならない。こうしたことを防ぐ方策の第1は勤勉な労働を奨励するシステムを維持すること、第2は国民が自分自身およびその家族に責任を負い、先進工業国の症候群、高支出/高福祉/低貯蓄/低投資を回避することである。そして何よりも重要なことは、強力なリーダーシップを発揮し得る政府の存在と言う。
リー氏は、幸いにシンガポールは、消費税の導入、中央積立基金(CPF)制度の調整、福祉政策、自動車所有権(CEO)制度、閣僚給与問題等、センシティブで、困難な問題にも敢然と取り組む政府を保持していると指摘、また次期総選挙の与党候補は過去40年間に実施された10回の総選挙に比べてもベストな人選であると太鼓判を押した。(ST,BT,LZ:3/15)
|
|