1996-03-12 ArtNo.5259
◆<星>労働力評価でトップの座維持、米国急浮上:BERI
【シンガポール】シンガポール労働力の競争力は昨年に続き再度世界のトップにランクされ、総合労働力評価(LFEM)も昨年の79から81に2ポイント・アップした。
米国のリスク調査会社BERI(ビジネス・エンバイロンメント・リスク・インテリジェンス)の最新報告書によれば、LFEMでシンガポールに続くのはスイスの75。昨年4位のベルギーが日本と同点の73で、3位に浮上した。また台湾と米国がともに69で、5位。以下オランダ66、ドイツ65、フランス/ノルウェー64と続く。シンガポールはこれまでウィーク・ポイントとされてきた技術能力指数の面でも94と、2ポイント・アップ、8位に就け、労働関係法と比較生産性の2指数は前回同様トップ、労働態度は日本/スイスに次いで前回と同じ3位だった。また各指数いずれも前回を上回った。
この他、今回の調査で特筆されるべき点は、米国が最も好ましい労働市場として浮上したこと。広範囲にわたる技術の普及、如何なるレベルにおける解雇も可能にする雇用の柔軟性が、米国のLFEMを90年代初期の64から69に向上させ、生産性の急上昇と米ドルの軟化が単位コストを押し下げた。加えて就業の不安定がかえって労働倫理の向上をもたらし、労組の敵対性の低下も評価の改善につながったと言う。(BT:3/11)
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