1996-03-05 ArtNo.5174
◆<星>チップ産業の先行き、依然明るい:データクェスト
【シンガポール】世界半導体産業の市況軟化が一部に囁かれているが、先行は依然明るく、市場規模は昨年の1500億米ドルから2000年までに3000億~3500億米ドル、2005年には7000億米ドルに達する見通しだ。
市場調査会社データクェストのGene Norrett副社長が先週当地で開かれたセミナーで語ったところによると、チップ産業の牽引役の1つで、昨年25%の成長を見たパーソナル・コンピュータ(PC)業界の市況が一部に噂されるように下降に転じる恐れはない。またビデオ・オン・デマンド、ビデオ・コンファランシング、コーポレート・インターネット等の新領域における需要も向こう5年間のチップ産業の成長を加速するものと見られる。電子産業の市場規模は昨年の7500億米ドルから2000年の1兆2000億米ドルに拡大、電子製品に占める半導体の比率も向こう5年間に現在の18%から28%に拡大する見通しだ。チップ産業の成長率は昨年の40%から今年は20-25%に鈍化する見通しだが、こうした鈍化は決して長期的な成長の潜在性に影響を及ぼすものではない。過去数カ月DRAMチップが顕著に値下がりしたが、これには一部、チップ・メーカーの見通しの誤りが関係している。また昨年だけで世界中で140以上のウエハー・ファブ建設計画が発表され、設備過剰が懸念されているが、2000年の世界市場の規模を3300億米ドルと想定すれば、新たに200の8インチ・ウエハー工場を設ける必要があり、依然としてゆとりが有ると言う。(BT:3/4)
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