1996-02-23 ArtNo.5045
◆<馬>テレコム、南ア・テルコム権益買収競争の先頭に?
【クアラルンプル】テレコム・マレーシアBhd(TMB)は政府投資会社カザナ・ホールディングズとともにマレーシア・コンソーシアムを率いてテルコム・サウス・アフリカ(TSA)の30%権益買収競争の先頭に立っている模様だ。
マレーシア・コンソーシアムが同権益を買収するにはフランス、英国、スイス、オランダの電話会社との競争に勝たねばならないが、マレーシアと南アフリカの親密な外交関係とマレーシア企業の南アにおける強力なプレゼンスから、南ア政府はTMBチームに好感を抱いているものと見られる。入札結果は来年1月までに明らかになる見通しだ。
一方、TSMは30%の権益売却による収入を11億米ドルにのぼる通信事業の拡張計画に充当する計画とされる。1994年に18億5000万米ドルの純益を計上したTSAの年間通話処理量は1993年の2億2200万MiTTs(ミニッツ・オブ・テレコミュニケーションズ・トラフィック)から昨年の2億5500万MiTTsに14.9%拡大した。ちなみにTMBのそれは同期に2億1700万MiTTsから2億5800万MiTTsに19.2%の成長を見ている。TMBは同権益買収にそれ自身で12億Mドルを注入する必要が有る。同社は今年だけでTSAを含めアフリカにおける3つの事業権益買収に16億Mドルを投じる計画とされる。この他、ボスニア・ヘルツェコビナ、オーマン、ベトナム、カンボジア、サブ・サハラ諸国における合弁交渉も進められている。同社はこうした海外ベンチャーの資金に充当するため、ユーロ転換社債とヤンキー・ボンドにより20億Mドルを調達すると言う。(BT:2/22)
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