SEAnews 1996-02-23 ArtNo.5037

【シンガポール】シンガポール拠点の地場／外資系企業は昨年第4四半期にいずれも一昨年同期を上回る売上げを達成したものの、利益の下降を体験したようだ。
ビジネス・タイムズとシンガポール国立大学のビジネス研究開発センターがシンガポール拠点の1000社を対象にアンケート調査したところ営業額の面でも新規受注の面でも前年同期を上回る好業績を達成したものは大企業に多く、また外国企業の業績が地元企業のそれを上回る傾向が見られた。
全体の49％が前年同期を上回る営業額を達成、営業額が前年同期を下回ったものは全体の30％で、ネットバランスは＋19％となった。しかし小企業(年商S$500万未満のｻｰﾋﾞｽ企業/年商S$1000万未満の製造企業)について見ると同ネットバランスは－4％、大企業のそれは＋21％となっている。また外国企業のネットバランスが＋18％に達したのに対し、地元企業のそれは＋5％にとどまった。また金融その他のサービス部門と製造部門に良好な売上を達成したものが多かった。とは言え、利益に関しては全てのカテゴリーを通じてネットバランスはマイナスとなっている。しかしながらやはり外国企業と大企業は比較的良好な業績を実現した。また新規受注増を経験した者のネットバランスは全体を通じて＋20％、大企業に限っては＋21％だったが、小企業のネットバランス＋1％にとどまった。外資系企業のネットバランスが18％と、地元企業の＋11％を上回り、業種別では建設会社が最良となっている。
今年上半期の業績見通しについては大企業と地元企業(+17%)に楽観見通しが目立ち、外資系企業のネットバランスは－5％を記録した。全体のネットバランスは＋6％だった。ほとんど全ての企業が最大の懸念材料としてコスト増を指摘している。(BT:2/22)