1996-02-17 ArtNo.5012
◆<馬>首相、日本製自動車部品依存からの脱却呼びかけ
【クアラルンプル】マハティール首相は15日、国内自動車業界に対し貿易赤字拡大の主因でもある日本製部品への依存を断ち切り、国内で生産するよう呼びかけた。
ラジオ・テレビ・マレーシア(RTM)を通じたハリラヤ・メッセージの録画後記者会見した首相によると、国産車生産は年間20万台と、部品産業の維持に十分な規模に達している。既に少なからぬ部品が国内で製造されているが、この種の国産部品にも依然として少なからぬ日本製原材料が含まれている。こうした日本製品への依存の結果、円高の度に国産車の値上げを強いられている。2月25-27日に日本を訪問する首相は、国産車に必要な部品の製造施設や製造方式を視察する計画だ。マレーシアは外国技術を用いて様々な製品を製造しており、外国製品に比肩し得る、あるいはそれ以上の品質の自動車部品を製造する能力を備えていると言う。
日本の技術移転に満足しているか、との記者の質問に対して、首相は、「いずれの国も技術ノウハウを全て他国に移転することはない。ロイヤルティーの支払いが保証されて、初めて技術移転が行われるが、それは生産コストを高め、技術移転を受ける側に十分な恩恵を及ぼさない。このためマレーシアは移転された技術に磨きをかけ、一層良質の製品を製造せねばならない」と指摘した。現在日本製輸入部品はプロトン車の価格の20%を占めており、また国産部品の40%の原料は日本製と言う。(MBT,ST,BT:2/16)
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