1996-02-10 ArtNo.4932
◆<星>パイオニア、ASEAN事業拡張にS$2億投資
【シンガポール】パイオニアは同社の製造事業の半ばをASEAN域内に集中する方針で、同計画に2億Sドルを投資する。またこうした域内の製造活動を支援するため既にシンガポールに研究開発(R&D)センターを設置している。
パイオニア・エレクトロニクス・アジア・センターが8日明らかにしたところによれば、現在大部分の製造活動は日本で行われているが、今年末までに世界生産の35%を域内に移転、来年3月までにその比率を50%に引き上げる。シンガポールのR&Dセンターの年間予算は300万Sドルで、スタッフは目下の20人から10月までに40人に増員される。同センターでは成長の著しい領域の製品が開発され、新製品はマレーシアやタイの工場で製造される。マレーシア工場は既に操業を開始、タイ工場も4月乃至5月には稼働する予定で、インドネシア工場の建設も検討されている。シンガポールの地域パーツ・センターは最近拡充され、グループの世界需要に応じている。現在2000平米の同センターは向こう5年内に手狭になる見通しのため、3年内に2倍に拡大される。またコンピュータ・ネットワークの構築に100万Sドルが投じられる。シンガポールでは現在製造活動は行われていないが、プロジェクション・テレビジョン等、高付加価値の工業用製品を製造する可能性が検討されている。
同社の今年の営業額は10億Sドル前後と見られ、来年度は80%増の18億Sドルが見込まれている。その後は、シンガポールのR&Dセンターにおける製品開発が軌道に乗るまで数年間は年率10-15%の成長が見込まれ、製品のローカライズが可能になれば、新たな成長の原動力を得ることになると言う。(ST,LZ:2/9)
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