1996-02-10 ArtNo.4930
◆<星>住友ベークライト、S$5千万投じエポキシ樹脂製造拡張
【シンガポール】住友ベークライト・シンガポールPte Ltd(SBS)は5000万Sドルを投じ、シンガポールにおけるエポキシ樹脂製造能力を拡張するとともに、チャイナ・シンガポール蘇州インダストリアル・パークに新工場を建設する。
SBSの小阪重役(MD)が8日明らかにしたところによると、シンガポールのスノコ工場におけるエポキシ樹脂製造能力の拡張には2300万Sドルが投じられ、月産能力が現在の1422トンから2134トンに拡大される。同社は昨年7月にそれまでの月産610トンを現在のレベルに拡大したばかり。新設備は8月に稼働するが、フル操業までには数年を要する見通しだ。しかしこれにより東南アジアにおけるライバル各社との設備能力の差を拡大できる。現在同社に次ぐ日東の月産能力は914トンで、この他の主要な競争者にはプラスコン、日立、松下が挙げられる。同社は半導体の保護材等に用いられるエポキシ樹脂の生産では世界市場の35-40%のシェアを握っており、東南アジアでは38%のシェアを占めている。
また500万Sドルを投じてスノコ工場のコンシュマー・サービス・センターがエレクトロニク・デバイシス・マテリアルズ・リサーチ・ラボラトリーに格上げされる。同社が日本以外に研究開発(R&D)部門を設けるのは初めてのこと。当初17人のスタッフが配属されるが、日本からR&D活動が移転されるのに伴い増員される。これにより域内の需要の変化に速やかに対応できるようになる。
蘇州タウンシップに1400万米ドルを投じて建設される新工場は来年10月に稼働する予定で、当初の月産能力は406トン。東京本社ではなく、SBSが完全所有する。これらの投資により同社のシンガポールにおける累積投資額は1億2000万Sドルに達すると言う。(ST,BT,LZ:2/9)
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