1996-02-08 ArtNo.4902
◆<星>ST社、韓国チームに代わり中国と航空機製造合弁
【シンガポール】シンガポール・テクノロジーズ(ST)とアビエーション・インダストリーズ・オブ・チャイナ(AVIC)は、100シートのジェット旅客機AE100エーシアン・エクスプレスを共同で製造することで合意した。
STが6日発表したところによれば、同合意の下エーシアン・コンソーシアムが組織され、他のアジア・パートナーにも参加を求める。AVICは最大の持ち株を占め、コンソーシアムをリードする。同コンソーシアムは北京に本部を設け、AE100の開発、欧米パートナーの選定を手掛ける。欧米パートナーの選考はAE100のデザインが国際的な耐久性基準を満たす上で重要で、また他の商用機との共通性を保つことは購入/運用コストを最小限に抑える鍵となる。国際航空会社の代表を含む諮問委員会が設けられ、コンセプト・デザインや仕様に関し意見が求められる。またST子会社のシンガポール・テクノロジーズ・エアロスペース(STAe)が発表した声明によれば、同社はAE100のデザイン、プロットタイプの開発、テスト、シリアル・プロダクションに参加、マーケッティング、リーシング、支援業務にも協力する。
ST及びSTAeの声明はAVICの元々のパートナー、コーリアン・カウンシル・エアクラフト・デベロプメント・コープ(KCDC)には触れていないが、サムスン・エアロスペースに率いられる韓国企業14社は同プロジェクトから手を引くことがこれで明らかとなった。当初AVICとKCDCはそれぞれ同プロジェクトに35%を出資するはずだったが、AVICが最終組立作業を中国国内で行い、韓国に第2生産ラインを設けることも認めぬ姿勢を堅持したため、破談に終わったようだ。(ST,BT,LZ:2/7)
|