1996-02-07 ArtNo.4888
◆<星>ネッツケープ、アジア太平洋地域本部候補地物色
【シンガポール】インターネット・ブラウジング・ソフトウェアー“ネッツケープ・ナビゲーター”で、今やワールド・ワイド・ウェッブと同義語になったネッツケープ・コミュニケーションズ・コープは2~3カ月以内にアジア太平洋地域本部の候補地を決定する。
1994年半ばに創設されたネッツケープは、サーバー・ソフトウェアー、インターネット・デベロプメント・ツール、大企業向けアプリケーション・ソフトウェアー、インターネット・サービス・プロバイダー、ITプロバイダー、通信事業等を手掛けており、同社株価は昨年8月上場時の28米ドルから一時は171米ドルにジャンプ、現在は3倍のレベルで取引されている。このほど2日間の日程でシンガポールを訪れ、スンバワン・メディアとの提携協定調印後記者会見したジェームズ・クラーク会長によると、シンガポールは地域本部のロジカルな候補地で、この他マレーシア、香港、韓国、台湾が検討されている。またToddーRulonミラー副社長(セールス/支援)によると、地域本部はマーケッティング、セールス、エンジニアリング・リソースを備え、言語面等でローカライズされた製品を提供することになる。アジアにおけるワールド・ワイド・ウェブ・サイトは向こう6カ月間にアジア言語に転換される。同社は目下韓国、台湾、日本、中国、オーストラリア、ニュージーランド、ASEANにおける戦略パートナーを物色していると言う。
昨年の同社の営業額では北米売上が全体の75%を占め、日本売上は10%弱、その他のアジア売上は無視できるほどだった。しかし今後24-25カ月以内に北米以外の市場が50%以上を占め、内アジアが20-25%に達する見通しだ。昨年12月末締め4半期営業額は8070万米ドルだった。クラーク会長は記者会見の席上、インターネットにアクセスせぬビジネスは5年以内にその競争力を失うだろうと予測した。(ST,BT,LZ,STAR:1/6)
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