1996-02-02 ArtNo.4834
◆<馬>クアンタム、ペナン/カリフォルニアのHDD工場閉鎖
【マイルピタス/シンガポール】米国カリフォルニア拠点のハード・ディスク・ドライブ・メーカー、クアンタム・コープは火曜(1/30)、今年6月末までにペナンとマイルピタスのHDD工場を閉鎖し、正規従業員1800人と臨時雇用者450人を解雇すると発表した。
両工場のHDD製造業務は松下寿に委託される。3月末締め第4四半期決算には今回の措置のために1億6000万~1億9000万米ドルが引き当てられる。同額の内3分の2は非現金支払いで、設備/在庫の抹消や2工場の閉鎖に伴う諸経費が含まれる。目下シンガポールのジュロン工場で年間500万ユニットのデスクトップ用HDDを製造している松下寿は、1984年以来、クアンタムのロー・エンドHDDの製造を請け負ってきたが、今後はハイエンド・ドライブの製造も手掛けることになる。クアンタムのデービッド・ロークリフ取締役(亞太市場担当)によれば、松下寿はこれまで先ず日本で新製品を製造、その後シンガポールやアイルランドの工場で大量生産を行っており、同社が何時シンガポールにおけるハイエンドHDDの製造に着手するかは不明と言う。クアンタムはインドネシアのバタム島でドライブ・ヘッドを、米国でテープ・ドライブを製造しているが、これらは影響を受けない見通しだ。
クアンタムは昨年12月末締め第3四半期に18%増の12億米ドルの営業額を達成、特にデスクトップ・ドライブ販売は23%増と、需要に応じ切れぬ状況だった。しかし前年同期の4830万米ドルに続き依然として250万米ドルの損失を報告した。(STAR,BT:2/1)
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