1996-02-01 ArtNo.4812
◆<星>経済開発局、製造業振興にS$43億補助準備
【シンガポール】シンガポールは益々厳しさを増す国際環境の中で製造業の持続的成長を維持するため、2000年までの間に総額43億Sドルのローンや補助金を支出する計画だ。これは1991~95年の間に支出された19億Sドルを遥かに上回る。
経済開発局(EDB)のフィリップ・ヨー会長が火曜(1/30)の記者会で語ったところによると、同局の目標は2000年までの間年率7%の経済成長を維持するとともに、2000年時の国内総生産(GDP)に占める製造業の比率を28%に保つこと。昨年の製造業投資は68億Sドルに達し、内米国からの投資が30%、欧州が22.4%、日本が17%を占めた。また地元企業の投資がほぼ20億Sドルに達し、全体に占めるシェアも従来の15~17%を上回る28.7%をマークした。シンガポールはウエハー・ファブ誘致の先頭を切ったが、競争者は思わぬ方面から出現し、シーメンスとアドバーンス・マイクロ・デバイシスの大型プロジェクトは英国とドイツに奪われた。一部の欧州諸国はプロジェクト・コストの70~80%の融資を条件に投資誘致を図っており、シンガポールは今やこれら先進国と高付加価値プロジェクトの誘致を競い合っている。
EDBの奨励措置は生産、発明、技術、マンパワーの4つのキー・エリアをカバーしている。新たな発明開発スキーム(IDS)の下、プロセス、製品、応用、サービスに関わる発明の振興に5億Sドルが補助される。人材開発面ではIntec(イニシアチブ・イン・ニュー・テクノロジー)下の補助総額がこれまでの5000万Sドルから2億5000万Sドルに引き上げられた。補助対象も専門職訓練やリージョナライゼーション訓練にまで拡大されている。またEDBは地元企業と共同で1500万Sドルの奨学金制度を設け、向こう5年間に100人に奨学金を支給する。これらの学生は卒業後スポンサー企業の下で就業することになる。(ST,BT,LZ:1/31)
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