【クアラルンプル】マラッカ州に6億3000万Mドルを投じて建設した440MW(メガ・ワット)のオープン・サイクル発電所を経営する独立電力業者(IPP)のパワーテックBhdは更に6億Mドルを追加投資して同発電所を660MWのクローズド・サイクル・システムにアップ・グレードする。
ペラ・マレーシアン・デベロプメントBhd、マラッカ州政府、フィンランドのImatran Voima Oy Groupが各30%、20%、10%出資するパワーテック社のリム・ユージン重役(MD)によると、改良工事は1997年1月までにスタートする。今年5月にクアラルンプル証取(KLSE)一部上場を予定する同社は借り入れにより最大4億Mドルの資金を調達、残りは公募資金で賄う。目下証券委員会と大蔵省の上場認可を待っており、上場後の払込資本は2億2500万Mドルに拡大される。昨年4月に発電所の操業を開始した同社は総理府経済計画局(EPU)から発電能力の拡大を勧告されたと言う。今月初め某閣僚は2005年までの国内需要に応じるためマレーシアは3000MWの発電能力を追加する必要があり、政府は新発電所の入札を募集すると語っていた。マレーシアは現在1万MWの発電能力を有するが、バクン・ダムが2003年に完成すると2400MWの発電能力が追加される。これに対して需要は現在の6400MWから2000年の1万500MW、2005年の1万6400MWに拡大する見通しと言う。(BT:1/29)