1996-01-30 ArtNo.4783
◆<星>ウェンズ・タクラル、新たなビジネス環境への適応模索
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場のWBLコープとタクラル・テクノロジーの対等出資会社ウェンズ・タクラルは他のPCメーカー同様、単なるPC販売からIT(情報技術)ソルーションの提供に脱皮を図っている。
新設アジアビズ・ネットワーク・サービシズPte Ltdを率いるモハナ・ピライ重役(ED)によると、ウェンズ・タクラルはシステム統合/ITコンサルタント・サービスを提供するアジアビズの他に、ウェンズPCのサービスとサーポートを手掛けるテク・ケアー、半導体等の電子部品の取引に関わるプライム・ベストを設立した。これらの子会社は独立採算で運営され、親会社はPCの製造/販売に専心する。これに伴いこれまでウェンズ・タクラル(マレーシア)のGMを務めてきたチン・チーウィン氏がシンガポールのCEOを兼務、ウェンズ・タクラルのマーケッティング担当GMを務めてきたニコラス・リー氏はタクラル・テクノロジーのヘッドに、アジト・シン氏がウェンズ・タクラルPC部門の長に、それぞれ就任した。タクラル・テクノロジーはビデオCDプレーヤー等の消費者用電子製品の中国への売り込みを手掛けている。
91-94年の間にテクノロジー・ベンチャーで8000万Sドルにのぼる損失を出したWBLは、域内に強力な電子製品の流通網を有するタクラル・グループにPCビジネスの50%を売却、94年5月にウェンズ・タクラルを設立した。しかしウェンズ・タクラルのPCビジネスのシェアはその後も縮小し続けてきた。ピライ氏によると、アジアビズはシステム統合の他、インターネットのビジネスへの応用を支援する。今や顧客は単なるPCの購入ではなく、ビジネス・ソルーションを求めおり、こうした市場の変化に対応するのが、企業の生存と発展の道と言う。(BT:1/29)
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