1996-01-26 ArtNo.4738
◆<星>ロイヤル・ブラザーのパラゴン買収交渉山場に?
【シンガポール】ロイヤル・ブラザーのパラゴン・バイ・ソゴー買収交渉が山場を迎えているようだ。
そごうの幹部は過去3日間にわたりシンガポールに滞在、ロイヤル・ブラザーとの交渉を進めているようだが、両社とも交渉の経過について固く口を閉ざしている。しかし業界消息通によれば、6億3000万Sドル前後でつばぜり合いが行われているようだ。ギー・アン・シティー向かいの一等地に位置する同ビルのバイヤーには当初シンガポールの不動産王の異名をとるン・テンフォン氏やDBSランドも名を連ねていたようだが、不振な小売市況に関わらず、強気なそごうの提示価格に恐れ入り退散したようだ。昨年の評価価格は6億Sドルで、これは14万2751平方フィートの永久地権付き土地や、そごうが取得した14階建てオフィス・ターワーの増築認可等も配慮したものとされる。現在のビルは3.46倍のプロット・レシオに基づいて建設されたものだが、政府は1994年に同レシオを5.1に引き上げた。そごうは昨年8月に同ビルを売却する意思を認めた際には8億Sドルを提示していたが、1カ月後には7億Sドルに引き下げていた。ロイヤル・ブラザーの購入オファー価格とされる6億3000万Sドルにしても、年間純現金収入2100万Sドルからすれば、投資収益率は3.3%に過ぎない。しかし純フロアー・スペースを基準にした場合は1平方フィート当たり2100Sドルで、それほど高値とも言えないと言う。(ST:1/25)
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