【ニューデリー】インド最大の富豪ムケシュアンバニ氏が率いる石油通信グループは、8月29日遅くに、フューチャー・グループの小売および卸売事業、ならびにその物流および倉庫事業を買収すると発表した。
同取引はオフラインとオンラインの双方で小売業の主要プレーヤーになるというリライアンス・グループの戦略と完全に一致しており、コングロマリットをインドで一層手ごわい勢力として売り込み、その小売部門が求める潜在的な投資家にとってより魅力的なものにするだろう。リライアンスは、規模を構築し、近代的小売業における地位を強化したいと考えている。ムケッシュ・アンバニ氏は、戦略的投資家を探していると既に公表している。
キショール・ビヤニ氏には、小売およびサプライチェーン事業をリライアンス・リテールに売却した後、イタリアのゼネラリとの保険合弁事業に加え、食品および食料品(FMCG)と衣料品の製造が残る。フューチャー・グループの事業規模は概算、収益で約80%、営業利益で約90%縮小する。ビヤニ氏は、契約が完了すると、パッケージされた食品、食料品、衣料品をリライアンス・リテールに納入する最大のサプライヤーの一つになる。
全インド商業連盟(CAIT: Confederation of All India Traders)のプラヴィーン・カンデルヴァル事務局長は「市場は少数の手に集中されるべきではない。そのようなシナリオは常に大企業による独占とその結果としての不公平な支配につながる。我々は大幅な値下げと略奪的な価格設定に強く反対する。それは小規模小売業者に深刻な影響を与えるだろう」と語った。
リライアンス・リテールは、フチャー・グループの小売、ロジスティクス、倉庫保管、卸売資産を2500億ルピー近い値で買収後、労働力の合理化を行う可能性がある。その結果、フューチャー・リテール従業員の最大15%が失職する恐れがある。