【ガルワン】大佐を含む20人のインド軍兵員が6月15日、ラダックの実効支配線(LAC:line of actual control)沿いにおける中国軍との激しい衝突で殺害された。これは恐らく過去数十年間に両国間に生じた最悪の事件と言える。
今回の衝突は、ラダックとシッキム間のLACに沿ったいくつかの地点で両国軍の過去1ヶ月の長い対峙が続いた後、段階的沈静化(de-escalation)措置が採られた最中に発生した。
インド陸軍の深夜の発表によると、インド軍と中国軍は6月15日と16日の夜間に衝突したガルワン地区から撤退した。対峙現場で致命傷を負い、標高の高い地域で氷点下の気温にさらされていた17人のインド兵は息を引き取り、戦死者は合計20人になった。
中国人民解放軍も中国外務省も中国側の犠牲者の詳細を明らかにしていない。
両軍の対峙は5月5日から6日にかけた夜間にパンゴンツォ(班公錯)地区で生じ双方に重傷者を出した乱闘事件に端を発している。デリーに空輸された司令官を含め約76人のインド人員が負傷た。ノースシッキムのナクラ(乃堆拉)で5月9日、2度目の乱闘が発生した。実効支配ライン(LAC)では線引きに対する認識の違いから睨み合いや対峙が頻繁に発生、部隊間の投石や乱闘も生じているが、1975年以降、全長3488キロのLACにおける発砲事件は生じていない。
○印中露、緊張下に6月23日ビデオ会議棚上げ
【モスクワ】ロシアのRIA通信社は、インド外務省筋の言を引用し、中国とインドの緊張が高まる中、ロシア、中国、インドの外相による6月23日のテレビ会議は後日延期されたと報じた。
消息筋は、新たな会議の期日は明らかにしなかった。同会議では、世界的なコロナウイルス・パンデミックへの対応が協議される見通しだ。
○パキスタン軍、停戦協定に違反しインド陣地に発砲
【スリナガル】インド当局によると、パキスタン軍は6月13日、ジャンムー&カシミール州のカマルコテ村の停戦ライン(LoC:Line of Control)付近で、停戦協定に違反し、事前警告もなくインド軍陣地に対して発砲した。
それによると、午前9時20分ごろ、カシミール州北部バラムラ県ウリ群カマルコテ村から停戦違反が報告された。パキスタン軍は事前通告無しにインド軍陣地に発砲し、発砲は継続している。インド軍はパキスタン軍に対して相応の反撃を行っている。これは、この地域におけるパキスタン軍による過去数日間に2度目の停戦違反である。6月12日、バトグランの住宅の砲弾が中った際、48歳の女性が犠牲になった。別に23歳の女性も負傷した。住宅4軒とモスクがパキスタン軍による砲撃で損傷した。
【ニュースソース】
Indian Army says 20 soldiers killed in clash with Chinese troops in the Galwan area
Russia, China and India postpone June 23 video conference amid tensions
Pakistani troops violate ceasefire, fire towards Indian positions
○世界は一つ: