SEAnews 2018-10-29 ArtNo.46412

【ニューデリー】ナレンドラ・モディ首相は１０月１５日、サウジアラビアを含む原油供給国に対し、原油価格の高騰が世界経済を傷つけていると警告、ローカル通貨の暫定的救済措置として支払い条件に見直しを加えるよう求めた。
　モディ首相は、サウジアラビアのカリドＡアルファリハ石油相やアラブ首長国連邦(UAE)の閣僚も参加した内外石油・ガス会社最高経営者(CEO)の第三回年次ブレインストーミングの席上、過去４年来の最高水準に達した原油価格がグローバル経済の成長を阻害していると指摘した。
　世界第三位の石油消費国であるインドは、過去２ヶ月来の原油価格の高騰で打ちのめされ、ガソリン、ディーゼル、LPGの小売価格の記録的な急騰によるインフレリスクやルピーの値下がりで経常収支の赤字拡大に直面している。また、８月中ば以来の燃料価格の急騰で、減税や補助金の効果は打ち消された。
　最後にそして重要なことに、首相はローカル通貨に一時的救済を提供するため支払条件の見直しを求めたと声明は述べているが、詳細には触れていない。

○サウジ／UAE、石油・肥料部門への投資計画を再確認

【ニューデリー】サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)は、石油化学、製油、小売りを含むインドの石油下流部門への参画を検討していることを再確認した。サウジアラビアはまた肥料部門への投資も検討している。
　サウジアラビアはインドの拡大する石油需要を満たすことを約束するとともに、世界で最も急速に成長するエネルギー消費国の燃料小売り部門および石油化学ビジネスへの投資に強い関心を有することを確認した。
　CERAWeek主催のインド・エネルギー・フォーラムの席上、サウジアラビアのカリドＡアルファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、サウジアラビアが石油市場の緩衝措置をとらなかったなら、石油価格は三桁の急騰を見ただろうと指摘した。同相はまた、主要運輸エネルギー源としての石油の時代は間もなく終焉すると言う説は根拠が無いと主張した。
　一方、英国石油(BP)のボブ・ダドリー最高経営責任者(CEO)は、インド政府が、石油販売会社に自動車燃料価格を引き下げるように指示したことは、石油会社の『メーク・イン・インディア』への投資意欲を損なわせたと指摘した。

○９月の原油輸入１０９．１億米ドルに急増

【ムンバイ】インド政府が１０月１５日発表したところによると、９月の原油輸入は、前年同期比３３．６％増の１０９億１０００万ドルに達した。
　インド商業省のデータによると、世界第２位の金塊輸入国インド向けの金出荷は、先月５１．５％増加した。インドは輸入を抑制し、弱いルピーの為替レートを支える狙いから先週、ある種の電子機器や通信機器の関税引き上げを発表したが、貴金属の密輸増加を防ぐため、金に対する追加関税は見合わせた。

【ニュースソース】

High oil prices hurting global economic growth: Modi

Big boost to petroleum and fertilizer sector: Saudi Arabia, UAE reiterate investment plans in India

Saudi Arabia commits to meeting India's oil demand

Saudi Energy Minister issues veiled warning on oil price spike, but assures India of supplies

Fuel price control lowers confidence of investments in India, say BP chief

India's oil imports surge to $10.91 bn in September

○世界は一つ：
The aim of SEAnews

The aim of SEAnews、SEAnewsの新コンセプト、国境のない一つの世界を目指します。

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