【ニューデリー】アルン・ジェートリー財務相は8月30日、「インドは来年(末)までに英国を追い越し世界第5位の経済大国になる見通しで、10年乃至20年以内に世界のトップ3にランクされるだろう」と語った。
「今年は経済規模ではフランスを追い越した。来年、どうやら英国を追い越しそうだ。したがって、第5位の経済大国になるだろう。」同相はインド競争委員会(CII:Competition Commission of India)新事務所の開所式の席上、以上の談話を行った。
彼の楽観的見通しは、インド経済の平均7%の持続的な健全な成長と国民の購買力の上昇に基づいている。ジェートリー財務相は「経済活動が拡大するにつれ、公平な競争を確保する競争委員会の役割も拡大する」と指摘した。
○インド経済成長率2019年末には7.5%マーク
【ニューデリー】国内総生産(GDP)成長率は、旧紙幣の廃止(demonetisation)と2016-17年度の商品サービス税(GST:goods and services tax)の導入期間中に鈍化し、7.1%の潜在成長率を下回った。2018年度の始まりは、比較の対象となる前年同期の低さと在庫補充のおかげで、オーバーシュートを現出した。我々は、2018年上半期の成長率が7.8%レベルまで引き続き上昇基調を維持、2018年末に向けて徐々に本来のトレンドに戻ると予想している。
各部門を見渡してみると、政府支出の増加と(非農業活動に起因する)農村需要のゆるやかな改善が、成長率を押し上げる可能性がある。投資は改善されたが、選挙の不確実性と厳しい金融情勢から見て、即座に加速する可能性は低い。『純輸出』は、予想される貿易戦争の影響やインドと世界の成長格差拡大により、かなりの打撃効果を及ぼしそうだ。2019年度と2020年度の経常収支赤字(CAD:current account deficit)は拡大するものと見られ、GDPは予想を下回りそうだ。
インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)は、連続2度の政策決定会議において利上げを行った。農作物最低支持価格(MSP:minimum support price)引き上げの影響が見込まれる次回12月の会議でも再度の利上げが予想される。成長基調が2018年末までに(本来の)トレンドに戻るのに伴い、コアインフレの上昇も緩やかになりそうだ。我々は、最近のインフレ動向に、こうした兆しをすでに見始めている。
2019年は低めの成長(サブ7%)で始まる可能性が高い。分散分析(ANOVA:analysis of variance)モデルに従えば、総選挙(我々は2019年第2四半期に実施されると予想している)直前の四半期は、低成長が見込まれる。その後、GDP成長率は年末までに7.5%に加速、投資が消費を上回り、民間部門の参加が政府支出を凌駕する中で、成長の質は向上するものと見られる。我々は2019年後半に緩やかな利上げのリスクを予想している。(著者プランジュリ・バーンダリ女史は、インドHSBC証券キャピタル・マーケッツ社のチーフエコノミスト。)
【ニュースソース】
Indian economy may overtake Britain by next yr: Jaitley
Growth outlook: India’s GDP growth likely to hit 7.5% by end-2019
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