【ニューヨーク】パキスタンの国連常駐代表マリーハ・ロディ大使は8月29日に催された国連安保理の仲裁と紛争解決(Mediation and the Settlement of Disputes)に関する討議の席上、カシミール人の自決権行使を定めた国連安保理決議を実行し、紛争の平和的解決を図るよう求めた。
彼女は、「国連安保理は様々な解決策の一つとして、ジャムとカシミールの最終的な処分は、国連の支援下に実施される自由で公平な国民投票と言う民主的な方式を通じて表明された人々の意思に基づいて決定されると述べている。安保理は『国連インド・パキスタン委員会(UNCIP:UN Commission on India and Pakistan)』や『国連インド・パキスタン軍事監視団(UNMOGIP:UN Military Observer Group in India and Pakistan)』の派遣、及び『国連代表部の任命』を含む複数の方式を決議している。しかし、残念なことに、これらの決議はまだ実施されていない。安保理の決議が何らかの理由で実行されないなら、国際社会は、紛争の防止を強化し、平和的紛争解決を促進する努力を成功させることはできない。安保理の信頼性のみならず、地域の恒久平和実現の目標を犠牲にしているのは、何なのか。我々はこの試練に対して決して失敗は許されない」と語った。
しかし、ロディ大使の同スピーチは、インドの国連常駐代表を務めるサイード・アックバラディン大使から『既に長期にわたって拒絶され、失敗したアプローチを繰り返し試みるパキスタンは、平和の意思を反映させることも、平和的解決策を表明することもしていない』との激しい反撃を受けた。