1996-01-18 ArtNo.4633
◆<星>国立大学、企業のR&D支援目指し材料技術子会社設立
【シンガポール】シンガポール拠点の企業は製造材料関連技術を研ぎ澄ます上でシンガポール国立大学(NUS)の研究開発(R&D)の成果や経験を利用できるようになった。
先月設立されたマテリアルズ・テクノロジー・エンタープライズ(MTE)はNUSが政府から2000万Sドル以上の補助金を得て進める7領域の研究活動のワンストップ・ショップを務める。これら7領域とは、1)半導体/電子産業界で用いられるマイクロエレクトロニクス・マテリアルズ、2)技装具や移植組織等に用いられるバイオ・メディアカル・マテリアルズ、3)射出成形用ポリマー及び複合材料、4)ディスク・ドライブや半導体パッケージングを初めとする様々な領域で応用できるサーフィス/インターフェース・サイエンス、5)コンピューター化された材料の成形や特殊な要求を満たす各種工学材料を研究するためのシミュレーション、6)建設業界のデザインの改良や創意を促す先端的建築材料、7)先端的材料と先端的処理技術。MTE会長のテオ・スィーヒン助教授によると、同社は戦略的な長期プロジェクトやコンサルタント・サービスを手掛け、また企業がビジネス・アイデアを交換し、切磋琢磨するのに役立つクラブも設ける。シンガポールのような小国がその競争力を維持するにはニッチ・エリアにおける基礎研究を磨くことだが、ハイ・コストなことも有って材料関連のR&Dを手掛けるシンガポール企業はまれと言う。(ST:1/17)
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