SEAnews 2017-07-19 ArtNo.46055

【ガントク】シッキム州のパワン・クマール・チャムリン首席大臣は７月９日、シッキム州の利益を保護する上からも、中央政府はグルカランド問題に介入し、同問題を早期に解決するよう求めた。
　チャムリン首席大臣は問題が優先的に処理されないなら、シッキム州政府がインド最高裁に訴える可能性を示唆した。
　シッキム州政府が発表した同声明によると、シッキムは、地理的に北は中国、東はブータン、西はネパールに面した国際的な国境線に位置しており、安全保障に対する極めて深刻な潜在的脅威にさらされている。シッキム州が他の地域に接続する唯一の道路リンク、国道１０号線の暴力的封鎖に関して言えば、過去３２年にわたるグルカランドのアジテーションで、５０００台以上の車両が破壊され、運転手と搭乗者合計約１３００人が殺害されたと言う。

○ダージリン政情不安：新たな騒乱発生で丘陵地帯に軍を再投入

【ダージリン】ダージリン丘陵に新たな騒乱が発生した後、７月９日、軍が再投入された。グルカランド独立派の支持者らが警察署と遊覧駅(toy train station)を焼き討ちし、二カ所で警察隊と衝突した。
　西ベンガル州からの独立を要求する『ゴルカ人民解放戦線(GJM:Gorkha Janmukti Morcha)』は、警察の発砲により青年２人が死亡したとし、ママター・バナルジー首席大臣の対話提案を拒絶した。しかし、警察当局は発砲がなされたと言う報告はないとしている。バナルジー首席大臣は沈静を求め、州政府としてはダージリン丘陵の諸党派と話し合う用意があるが、先ず平和を回復する必要があるとしている。しかしGJMは、９日発表したステートメントの中で「バナルジー首席大臣および州政府との対話の扉は永遠に閉ざされた」と述べる一方、中央政府とグルカランド問題を話し合う用意があり、「中央政府から求められれば、我々は話し合う」としている。
　警察の発砲によりGJM支持者３人が死亡し、多くの負傷者が出た６月１７日の衝突後、ダージリン丘陵では無期限のストライキが宣言されていた。中央政府の内務省筋が８日語ったところによると、４小隊(１小隊１００人)の国境警備隊(BSF:Border Security Force)がバシルハト県に派遣され、二日前には、北24パルガナー県の騒乱発生現場に別に４小隊が増派されたが、西ベンガル州政府は、これらの兵員を撤収させたと言う。
　一方、バシルハト県から運ばれた負傷者が死亡したのを切っ掛けにコルカタ市内の政府系病院の外で州政府与党草の根会議派(Trinamool Congress)の支持者とインド人民党(BJP)／民族奉仕団(RSS:Rashtriya Swayamsevak Sangh)支持者が乱闘した。BJP／RSS指導部は、死亡したのは、BJPの活動家で、コミュナル紛争に巻き込まれ、殺害されたと述べている。
　ママター・バナルジー首席大臣は８日、「北24パルガナー県のバデュリアおよびバシルハト地区を襲ったコミュナル暴動の司法調査を行う」とするとともに、「当該地の生活は徐々に正常化しつつある」との声明を発表した。首席大臣は、同時に、モディ政権とBJPが外部から人員を送り込み、不穏な空気を醸成、同州の平和を乱し、連邦制の破壊を試みていると非難した。

【ニュースソース】

Gorkhaland issue not just restricted to West Bengal: Chamling

Darjeeling unrest: Army redeployed after fresh violence in hills

Darjeeling: Army redeployed after fresh violence

Gorkhaland stir: How Darjeeling is coping with food shortage amid bandh

Mamata Banerjee-led West Bengal government returns additional BSF troops for riot-hit areas: MHA

West Bengal violence: BJP worker's death sparks more clashes

WB riots: Mamata announces judicial probe, attacks BJP

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