【ニューデリー】今年5月の小売りインフレ率は2.18%と過去最低を記録した。これは主に豊作に伴う農産品の暴落を背景に、食品インフレが未だかつてない-1.05%を記録したため。
2016-17年度の実質金利が15年来の最高を記録する中、最近のインフレ沈静(比較の対象になる前年同期の数字が高かったことによるベイス効果があったにしろ)は、金利引き下げの正当性を裏付けている。
それはまた、インド中央銀行(RBI:Reserve Bank of India)の金融政策委員会(MPC:monetary policy committee)が先週、主要政策金利(key policy rates)を現状のまま維持する方針を決めた後、政府のアービンド・スブラマニアン主任経済顧問(CEA:chief economic advisor)が提起した、『中央銀行のインフレ予測の誤りは、インフレの誇張を基調にした、大規模かつ制度的な偏向に起因する』と言う、もっともらしい代替マクロ経済アセスメントを目立たせる。
しかしながら、今年4月の工業生産`の伸びは、製造業/鉱業/電力部門の不振から前年同月比で3.1%に鈍化した。政府の統計によると、工業生産指数(IPI:industrial production index)全体のほぼ78%の比重を占める製造業部門の4月成長率は、前年同月の5.5%から2.6%に減速した。