1996-01-16 ArtNo.4602
◆<星>台湾家具会社ロリー、SES上場/調達事務所計画
【シンガポール】台湾の家具/調度/工芸品流通会社ロリー・インターナショナル・ホールディングズ(全威国際)はシンガポールに国際調達オフィスを設けるとともに、シンガポール証取(SES)メイン・ボードへの上場を図る。
ロリーは家具や家庭用装飾品の設計/開発/流通を手掛け、主に米国の百貨店やチェーン・ストアーに供給、また中国にディズニー・プロダクツを販売する“米奇妙世界(ミッキーマウス・ワールド)”チェーン250店を擁する。ロリー幹部がサウス・チャイナ・モーニング・ポストに語ったところによると、同社はかなり以前から上場地点としてシンガポールと香港を天秤に掛けてきたが、DBSバンクをマネージャーに指名し、今月末にもSESへの上場を図る見通しだ。同社のロバート・ワン会長は、「シンガポール政府は多国籍企業の誘致に積極的で多くの優遇措置を提案している。それに引き替え香港政庁は特にその種のイニシアチブを採る様子がない。とは言え香港は依然として魅力が有る」と指摘する。しかしロリーはシンガポールが今後の事業拡張計画にも有利な条件を備えていることを認識したようだ。ワン・ルーイエン副会長によると、シンガポールはアジア市場をカバーしているのに対して、香港は中国市場に限定されている。2万品目以上の商品を調達する必要の有る同社は中国市場にのみ依存することができないと言う。ルーイエン副会長はBT紙に対してシンガポールを資金調達やアジア市場への投資拠点として利用する考えを明らかにした。大部分の資産を海外に有する同社は規制の厳しい台湾証取に上場する考えはないと言う。(BT,LZ:1/15)
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