【ニューデリー】インドは,上海協力機構(SCO:Shanghai Cooperation Organisation)に参加後、中国の域内における動向に対処する上で有利な地歩を固めた。
外交とは、垣根の両側に陣取り、さも心地よさそうに、矛盾を巧妙に管理するか、不作法に処理するかの何れかに関するものである。このほどカザフスタンの首都アスタナで催された第17回SCO首脳会議こそは、外交芸術の最高傑作と言える。そこでは、インドとパキスタンが同じ日に共にSCOに加盟すると言う希有の光景が目にされ、オブザーバーらは、両宿敵が手を携えてSCOの合同軍事演習に参加する可能性を予想した。
こうした雰囲気の中、ナレンドラ・モディ首相は、中国の最高指導者習近平主席も同席した会議の席上、刺々しい問題を巧みに回避し、今回の会議を「極めてポジティブで、誠意に満ちたもの」と称賛した。
インドは2005年以来SCOのオブザーバーとしての地位を認められて来たものの、インドが正会員としてSCOに加盟することを、中国が両手を挙げて歓迎している訳ではないことは、公開の秘密とされて来た。インドの加盟を支持したのはロシアで、同国は、ますます強力になり、SCOを支配する勢いを示す中国の抑えとしての役割をインドに期待している。一方、中国は、パキスタンが同時にSCOのメンバーになり、インドとのバランスを保つよう強く望んでいる。
モディ首相が席上、テロリズムに触れた際、サミットが混乱に陥る恐れが生じたが、首相はパキスタンを名指しにすることを控え、外交感覚の冴えを示した。
二十一世紀はアジアの世紀であり、アジアは間違いなく世界舞台においてヨーロッパに対峙する地位を占めるに違いない。
○プーチン、クリントンにロシアのNATO加盟提案
【モスクワ】ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、米国映画監督オリバー・ストーンの一連のインタビューに対して、米国のビル・クリントン大統領が2000年にモスクワを訪れた際、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)に加盟する可否を尋ねたことを明らかにした。
プーチン氏は「会談の過程で僕が『ロシアがNATOに加盟する選択肢を検討してはどうか』と尋ねたら、彼(クリントン)は『いいじゃないか』と言ったね。でも米国代表団は、とても困惑していたよ」と回想した。
ストーン氏は2015-17年の間に上記の一連のインタビューを行い、同インタビューの模様は、米国のケーブル・チャンネル『ショータイム』が月曜から4回にわたり放映した。
○中国に後れを取ったインド、ミャンマーでインフラ整備加速
【ニューデリー】中国の躍進とは対照的に、いくつかのデッドラインをクリアできなかったインドは、ミャンマーにおけるインフラ整備のコミットメントのスピードアップを図っている。
インドはミャンマーに対して総額17億5000万米ドルの援助と信用供与を約束したものの、プロジェクト実行の遅れが、その評判を害している。
ミャンマー駐在のビックラム・ミスリ大使によると、インドはラカイン州の州都シットウェにおける発電所とチン州パレッワ郡における内陸水路末地の建設を完了した。ミスリ大使は、地元紙『グローバル・ライト・オブ・ミャンマー』に、「パレッワとインドのミゾラム州ゾリンプイを結ぶ道路の最終段階の建設工事を発注したところだ。このトランスポート回廊が、全面的に稼働するなら、それが通過するラカイン州とチン州の経済的展望を一変させるだろう」と語った。パレッワ川ターミナルとゾリンプイを結ぶ全長109キロ、総工費160億ルピーの同プロジェクトは10月に着工される見通しだ。
インドは、インド/ミャンマー/タイ三国間高速道路(India-Myanmar-Thailand trilateral highway)の建設も進めている。同プロジェクトは当初2014年に完成するはずだったが、今では2020年までの完工が目指されている。
中国のミャンマーにおける圧倒的プレゼンスに対抗する上からも、インドはミャンマーをアクト・イースト政策(Act East policy)の要と見なしている。
【ニュースソース】
Future power
Putin suggested Russia joining NATO to Clinton
Left behind in race by China, India tries to speed up Myanmar projects
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