【ニューデリー】ナレンドラ・モディ首相とウラジミール・プーチン大統領の6月1日の首脳会談に向け準備を進めるロシアとインドは、今日(10-05-2017)、原子力や第三国における共同プロジェクトを含む様々な領域で協力を促進することで合意した。
二国間関係に関わる主要課題を討議するキー・フォーラム、『貿易・経済・文化協力に関する印露政府間委員会(IRIGC-TEC:India-Russia Inter-Governmental Commission on Trade, Economic and Cultural Cooperation)』会議の席上、双方の代表は経済分野における様々な二国間イニシアチブを実行に移す方策を検討した。
インド外務省の発表によると、インドのスシュマ・スワラジ外相とロシアのドミトリー・ロゴジン副首相が共同議長を務めた会議では,幅広い様々な問題に関する意見や関心の収斂が図られた。 ○印露南北コンテナ回廊計画進捗も
【ニューデリー】インドとロシアそしてヨーロッパをイラン経由で結ぶグリーン・コリドー(スムースな通関手続きのコンテナ輸送路)の建設を目指す所謂『国際南北輸送回廊(INSTC:International North South Transportation Corridor)』構想が、両国の外交関係が、今月、70周年を迎えるのに伴い、実現に向けて一歩踏み出しそうな雲行きだ。
INSTCが完成すれば、インドとユーラシア間の物流の時間とコストが大幅に削減され、インドと豊富な天然資源を有するロシアや欧州市場間の経済活動が活発化するものと期待される。
内情に通じた筋がエコノミック・タイムズ紙に語ったところによると、最近の関係方面の会議の席上、INSTC構想を機能させるための方策が話し合われた。INSTCはニューデリーが、中国主導の『一帯一路』計画と平行して進めるグローバル交通インフラ構想の一つ。 ○中国、露・中・印国防相会議の枠組みに反対表明
【ニューデリー】中国は、インド/ロシア/中国3国の国防相がモスクワに設けられた1つのプラットフォームで会談する枠組みを構築しようと言うロシアの努力を拒否したが、これはパキスタンの敏感性を配慮したためではないかと言う憶測がニューデリーで飛び交っている。
中国側の拒否表明は先週なされたが、時あたかも中国の強い反対にも関わらず、ダライ・ラマのアルナチャルプラデシュ州訪問計画が実行されていた最中であった。
3国の国防相会議は、『モスクワ国際安全保障会議(MCIS:Moscow Conference on International Security)』前日の4月25日に催されるはずだった。アルン・ジャイトレー国防相はモスクワ安全保障会議に出席するため訪露を予定している。ロシアは、一つの戦略的アウトリーチとして、露中印国防相が三国防衛協力の方式を探るための三者会議の枠組みを構築することに強い関心を抱いていた。
中国が反対した具体的理由は明らかにされていないが、中国は、ロシアおよびインドと提携することにより、中国とパキスタンの特別な防衛関係に影響を及ぼす如何なるシグナルを発することも望まなかったのではないかと憶測されている。
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