1996-01-15 ArtNo.4590
◆<星>昨年初9カ月の民間住宅賃貸料6%アップ
【シンガポール】民間住宅賃貸料指数は昨年初9カ月に6%アップ、昨年の5%の落ち込みからプラス成長を回復した。
シンガポール内国歳入局(IRAS)出版のIRASコンパス最新号によると、昨年9月時点の民間住宅総戸数は13万6433戸と、一昨年末に比して3676戸増加した。第1、第2、第3四半期の新規入居世帯の数は各2195戸、2421戸、2601戸と、一昨年第4四半期の1672戸を上回っただけでなく、各期とも増勢を維持した。しかしDBS証券のアナリストは、「需給バランスが回復したものの、賃貸住宅の投資収益率は3.2~3.8%と、過去4年間に半減した。加えて銀行金利が過去2年間回復基調を辿っているため、競争力は減退し続けている」と指摘する。同アナリストは更に今年は民間住宅の新規供給量が昨年比20%増しの1万900戸、来年は70%増しの1万8500戸に拡大すると予想する。とは言え不動産コンサルタント会社ジョーンズ・ラング・ウートンの幹部は外国人駐在員の増加、建設業界の能力の限界に伴う予想を下回る実際の完成戸数、オーナー自身の居住に供される中/低クラス住宅等の要因から、賃貸市況はそれほど悪くないと指摘する。同アナリストによれば、MRT駅周辺やウォーターフロント等の魅力的ロケーションの住宅の供給が増え、昨年はこの種の非一等地区住宅の賃貸料が8.5%の上昇を見、一等地の5.4%の上昇率を上回ったと言う。(ST,BT,LZ:1/13)
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