【ニューデリー】銀行に還流した額を問題にするのは、誤解を招く。所得税局(I-T department)の精査が完了するのを待った方が良い。
今や(銀行窓口で両替されたものと、銀行口座に預金されたもの双方を合わせて)廃棄対象の旧紙幣の90%が銀行に還流する道を選んだことが明らかになった。その結果、インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)と政府に対して銀行に還流しなかった廃棄対象紙幣がもたらすであろういわゆる偶発利益(windfall profit)はまだ実現されていない。銀行に還流しなかった廃棄対象紙幣には100%の税が課されることになっている。
このことをもってデモナタイゼーション(demonetisation:旧紙幣廃止)計画全体が惨めな失敗に終わったと言えるだろうか。廃棄対象の旧紙幣が銀行に還流する選択肢とは何だろう。 ①銀行窓口での両替、②銀行口座預金、③国民総貯蓄計画『プラダン・マントリ・ジャンダン・ユジャナ(PMJDY:Pradhan Mantri Jan-Dhan Yojana=Prime Minister Scheme for People's Wealth)』、その他。
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報道によれば、銀行窓口で両替された額はおよそ3500億ルピーで、廃棄対象旧紙幣全体の約2.3%だった。-略-
総額15兆4400億ルピーの廃棄対象旧紙幣の内、約14兆ルピーが銀行口座に預金された。
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第三の選択肢は480万ジャンダン口座をカバーしており、昨年11月8日から12月23日の間に4152億3000万ルピーが預金された。この他に48万6000口座に各3万乃至5万ルピー、総額200億ルピーが預金された。-略-(TS Ramakrishnan)
○銀行預金、旧紙幣回収で急増後再び下降
【ニューデリー】中央銀行、インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)の統計によれば、昨年11月8日にデモナタイゼーション(demonetisation:旧紙幣廃止)が発表された直後から、銀行界の預金は激増したが、昨年12月23日までの2週間には、預金総額の減少を見た。
中央銀行が木曜(1月5日)発表したところによると、銀行界の預金総額は昨年12月9日までの2週間の105兆9131億3000万ルピーから昨年12月23日までの2週間の預金総額105兆1623億7000万ルピーに0.7%下降した。
これに先だって、銀行界の預金総額は、昨年11月11日までの2週間の101兆1480億3000万ルピーから昨年11月25日までの2週間の105兆1771億9000万ルピーに急増していた。
政府が流通する通貨全体の86%に相当する総額20兆5100億ルピーの高額旧紙幣の廃止を宣言したのを受けて、銀行界の預金は急膨張していた。
○銀行システムに還流した旧紙幣の量を測定中:中央銀行
【ムンバイ】インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)は5日、重複を避けるため、どれほどの旧紙幣がこれまでに銀行システムに還流したかを計測していると発表。したがって巷間に流布している数字を鵜呑みにしてはならないと、注意を喚起した。
RBIは、市中銀行により提出された数字と実際に金庫に収納された現金の額を照合している。メディアは、総額154兆ルピーの額面500ルピーと1000ルピー旧紙幣の内、145兆~150兆ルピーが銀行システムに還流したとの見通しを報じている。RBIは、こうした旧紙幣を『特定銀行券(SBN:specified bank notes)』と呼んでいる。
RBIはそのホームページ上において、「旧紙幣回収スキームは2016年12月30日をもって終了した。その額は、会計上の誤りや重複等を避けるため、実際の現金残高と照合される必要がある」と述べている。
【ニュースソース】
Can’t say demonetisation has failed
Deposits fall for first time since note ban
How many old notes did people deposit? RBI says it is still counting them
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