【ニューデリー】インド外務省は9月27日、テロリストのウリ兵営襲撃事件に伴うパキスタンとの関係の緊張状態に鑑み、ナレンドラ・モディ首相は11月にイスラマバードで開かれる南アジア地域協力機構(SAARC:South Asian Association for Regional Cooperation)サミットに出席しない方針を決めたと発表した。
外務省は同声明の中で、「インドはSAARC現議長国ネパールに対し、域内におけるテロリストの越境攻撃の増加と某国による加盟国に対する内政干渉の増大は、2016年11月のイスラマバードにおける第19回SAARCサミットの成功に資することのない環境を醸成していることを伝達した」と述べている。
参照:パキスタン、SAARCの冷遇に反撃、『テロリズムを資金援助しているのはインドであることを世界は知っている』と主張(Pakistan counters SAARC snub, claims 'world knows it's India financing terrorism')
同声明は、「こうした現状に鑑み、インド政府はイスラマバードにおけるいサミットに出席することはできない」としている。 ○バングラ/ブータン/アフガンもSAARCサミット欠席で、パキスタン孤立
【ニューデリー】ニューデリーの外交攻勢後、バングラデシュ、ブータン、アフガニスタンもインドに歩調を合わせ、11月にイスラマバードで催される予定の南アジア地域協力機構(SAARC:South Asian Association for Regional Cooperation)年次サミット・ボイコットを表明したことから、パキスタンは域内で事実上孤立しつある。
消息筋によるとバングラデシュは9月27日にSAARC現議長国ネパールに伝えた声明の中で、「某国によるバングラデシュに対する内政干渉の増大は、2016年11月のイスラマバードにおける第19回SAARCサミットの成功に資することのない環境を醸成している」と述べている。
ブータンは、「SAARCの深化と域内協力の強化に努めて来たが、最近の域内におけるテロリズムのエスカレーションに懸念しており、こうした状況は2016年11月のイスラマバードにおける第19回SAARCサミットの成功に資することのない環境を醸成している」と述べている。ティンプーが9月27日発表した声明の中で、さらに「ブータンは、テロの横行に伴う域内の治安悪化に対する一部のSAARC加盟国の懸念を共有し、これらの国とともに、現状ではSAARCサミットに出席できないことを表明する」としている。
消息筋によると、アフガニスタンもSAARC議長国のネパールに「アフガニスタンに対するテロ攻撃に伴う暴力行為と戦闘が激化する中、モハンマド・アシュラフ・ガニー大統領は総司令官としての責任を果たす上から、サミットに出席することはできない」と通知した。 ○パキスタン主催Saarcサミット、加盟国の欠席で延期
【カラチ】パキスタンで開かれる予定だった南アジア地域協力機構(SAARC:South Asian Association for Regional Cooperation)の次期サミットは、インドが出席を拒んだ後、延期されることになった。当地の英字紙ドーンニュースが9月27日報じた。
加盟8カ国から成る組織の綱領によれば、仮に加盟国の1国が出席を拒むなら、会議は延期される。SAARC現議長国ネパール政府筋によると、インドの声明後、バングラデシュが欠席を表明、共に親インドのアフガニスタンとブータンもこれにならった。
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