【ニューデリー】ウルジットR.パテル氏(52)が8月20日、インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)の第24代総裁に指名された。任期は今年9月4日から3年間。
内閣任命委員会(ACC:Appointments Committee of Cabinet)の発表によると、RBI新総裁の指名は、内閣官房長官を長とする金融監督部門人事選考委員会(FSRASC:Financial Sector Regulatory Appointments Search Committee)の提案に基づいてなされた。FSRASCは、調査検討後、ACCに候補者名簿を提出したと言う。
中央銀行が職務執行に際して基準とする金融政策の枠組みは、パテル氏が率いた専門委員会の提言に基づいて立案されたことから、パテル氏が中央銀行の新総裁に指名されたことは、何ら驚くには当たらない。RBIの報告書を小売りインフレに照準を合わせたものに転換した際、主要な役割を演じたパテル氏は、目下、重要金融政策部門を担当している。同氏は、エール大学で博士号を、オックスフォード大学で哲学修士号を、それぞれ取得した後、国際通貨基金(IMS)に勤務、エネルギー及び金融領域の経験を積んだ。同氏は、RBI副総裁に就任するに先立って、ボストン・コンサルティング・グループのエネルギーおよびインフラストラクチャー領域の顧問を務めていた。
現職のラグラム・ラジャンRBI総裁は9月3日に退任する。最年少のRBI総裁の一人として3年前に着任したラジャン氏(53)は、インフレ抑制で名声を博した反面、インド人民党(BJP)国会議員スブラマニヤム・スワミ氏を含む一部の方面の批判も浴びた。しかし、ミント・ストリート在任中の元IMFチーフ・エコノミストの下で、インフレ抑制の闘士を務めたのは、その実、パテル氏その人であった。 ○中銀総裁、政府系銀行管理職の任命権を銀行理事会に付与提言
【ニューデリー】近く退任する予定のラグラム・ラジャン・インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)総裁は、政府系銀行の経営管理体制を改善する必要を強調し、こうした公共部門銀行のトップ管理職や非公式取締役(non-official directors)の任命権は『銀行理事会(BBB:Bank Board Bureau)』に委ねるべきだと指摘した。
目下のところ政府が、首席執行官(CEO)/執行取締役/その他の取締役を任命している。ラジャン総裁の以上の提言は、インド国内銀行のガバナンスを点検するためRBIにより設置されたP.J.ナヤック委員会の報告内容に沿っている。 ○中銀総裁、公共部門銀行取締役会の裁量権拡大提案
【ニューデリー】インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁は8月16日、公共部門銀行(PSB:public sector bank)の取締役会は、経営戦略の立案に際して一層大きな裁量権を認められる必要があると強調した。
退任を控えた総裁は、銀行の差別化を支持、「経営の整頓が進み、取締役会が強化されつつある今、取締役会は戦略見直しの一環として機構の最適化に照準を合わせるべきである」とし、「たとえ最終認可は委員会に委ねられるにしても、貸し出し業務に対する上級管理職の責任範囲を拡大すべきである」と提案した。
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