【ニューデリー】インドの主要情報技術(IT)企業がこれまでに発表した収益報告書は、今後経営環境が極めて厳しくなり、真剣に成長戦略の見直しを図らねばならないことを暗示している。
IT企業にとって4-6月期は伝統的な繁忙期だが、これまでに同四半期の業績を公表した大手および中規模企業の大部分が市場の予測を裏切った。世界経済の後退により、次期四半期も一層厳しい状況が予想されている。
10年前には弱いルピーがIT企業の収益悪化のクッションを務めたが、米ドルをベースにした収益が、全体の60%を下回る今日、状況は様変わりしている。
エネルギー、テレコム、銀行・金融サービス・保険(BFSI:banking, financial services and insurance)や製造業部門の自由裁量支出(discretionary spends)が減退し、競争が過熱する中で、値下げを強いられ、営業利益率の下降に直面するIT企業は、多くの問題に直面している。
加えて、今後は新規受注の大きな部分がSMAC(social, mobile, analytics and cloud)領域により占められることになるが、インドIT企業はこうした新規注文に応じる準備が整っておらず、このことは、市場シェアの縮小を意味する。
○インドIT産業最大の雇用主はTCS
【ニューデリー】大手ソフトウェア・サービス会社タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)は、業界の代表組織『ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)』により、インド情報技術(IT)産業最大の雇用主にランクされた。
2016年6月末時点のTCSの雇用総数は36万2000人、以下、インフォシスの19万7000人、ウィプロの17万3000人と続く。この他、トップ10には、HCLテクノロジーズ、テック・マヒンドラ、ジェンパクト、インターネット・グローバル・サービシズ、イージスが名を連ねている。コグニザントは米国拠点のIT企業だが、チェンナイ、バンガロール、ハイデラバードのデベロプメント・センターにインド国内最多の人員を雇用している
○Vソフト、モバイル支払いアプリ開発
【ハイデラバード】銀行技術ソルーション会社Vソフト・テクノロジーズは、送金を容易にするアプリを開発した。モバイル・ウォレットと違い、予め一定額をストーする必要がなく、送金や受領を即座に行うことができる。
Vソフト・テクノロジーズのマーシー・ヴィーラガンタ会長兼首席執行者(CEO)によると、支払い額を予めストーする必要のあるモバイル・ウォレットと違い、『Jeb』さえあれば、カネは口座に残したまま、引き続き利殖できる。インド国内の小売り支払いを統括する『インド全国支払い公社(NPCI:National Payments Corporation of India)』が管理する『統一支払いインターフェイス(UPI:United Payments Interface)』を通じて取引は処理される。
【ニュースソース】
IT’s getting tough
TCS top employer in IT industry: Nasscom
VSoft develops app for instant transfer of money
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