1995-02-10 ArtNo.458
◆<星>ロイヤル・ブラザーズ、オールソン・ホテル買収?
【シンガポール】ロイヤル・ブラザーズは日系華商ポール・スン氏がビクトリア・ストリートに所有する500室のオールソン・ホテルの買収を図っている模様だ。交渉が妥結すれば、同グループが過去半年間にシンガポールで買収する2番目のホテルとなる。
ラジャ・クマル、アソック・クマル・ナリンダス両氏に率いられるロイヤル・ブラザーは昨年10月に240室のミーリア・アト・スコッツを1億600万Sドルで買収したが、その後政府が同地区のプロット・レシオを4.5に引き上げたため、同ホテルの市価は今では1億5000万Sドル前後に急騰している。同買収価格は1室当たり44万Sドルに相当する。しかし4スターのミーリア・アット・スコツに対してオール・ソンは3乃至4スターと評価され、立地条件も劣ることからアナリストは、取引価格を1室当たり30万~35万Sドル、従って1億5000万~1億7500万Sドルと見積もっている。ポール・スン氏は同ホテルを89年当時1室当たり26万Sドルで買収した。スン氏が同ホテルを手放せば、同氏のサン・エンタープライズがシンガポールに所有する不動産はブラス・バサ・ロードにシティーディベロプメントと共同所有するプラザ・バイ・ザ・パークのみとなる。一方、ロイヤル・ブラザーは92年にショッピング・オフィス複合ビルのプロムナードを最初にスン氏から1億5900万Sドルで買収した当時は、小規模なインド人小売り・不動産業者に過ぎなかったが、今や国内に20、オーストラリア、ニュージーランド、インドに10の不動産権益を有する、総資産10億Sドルのグループに成長している。(BT:2/9)
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