【ニューデリー】インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁は5月7日、過度な銀行規制は、シャドー・バンキング活動を促進する恐れがあると警鐘した。
ニューデリーのネルー記念図書館で催されたK.B.ラル記念講演会の席上、ラジャン総裁はまた、インド国内における外資系銀行支店の明らかな成長鈍化には、様々な要因が考えられるが、規制による可能性が最も高いと指摘した。
ラジャン総裁は、「風船の片方を押せば、もう片方が膨らむようなもので、銀行に対する規制を過度に強化すれば、ハイ・リスクな活動だけでなく、人的資源までも、シャドー・バンキングにシフトさせることになる」と語った。 ○ラジャン中央銀行総裁、社会的不平等に警鐘
【グレーターノイダ】インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁は5月7日、国家間の格差縮小に関わらず、個々の国の内部で拡大する不平等に警鐘を鳴らすとともに、こうした状況下に、市場の信頼性を回復する上で、教育とヘルスケアの役割が重要と指摘した。
ウッタルプラデシュ州グレーターノイダのシヴナダール大学で講演したラジャン総裁は、インドではダリット(不可触民)の起業を支援することが、他の如何なる差別是正措置よりも社会的平等を実現する上で有効であると語った。同氏はまた、マネーは偉大なイコライザーであるとし、その使用を規制するのではなく、むしろ富に対する社会的寛大さを高めるべきだと指摘した。 ○財務省と中銀、顧客データへのアクセス巡り論争
【ニューデリー】インド政府と中央銀行の間に新たな論争が生じている。今回の争点は5000万ルピー以上の借り入れをした顧客のデータベースへのアクセスを認めるか否か。
インド財務省は、インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)に対して、その種の顧客情報の提供を求めており、同省は、これは、その他の諸要因もあるが、中でも貸し付けの認可手続きをモニターするためとしている。この種の情報は、借りての投機活動を防止するための手段の一つとしてRBIが創設した『大型貸し付け中央情報集積センター(Central Repository of Information on Large Credits)』に保管されており、RBIは、これまで同情報を財務省との間で共有して来なかった。
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