【ニューデリー】プライス・ウォーターハウス・クーパース・インターナショナルのデニス・ナリー会長はエコノミック・タイムズのコラムにおいて、「インドは世界経済の移行期に際し、その強みを生かしてポジションを一層強化すべきだ」と指摘した。
PwC経済研究部門は、南アジア、取り分けインドが、2016年のスター・パフォーマーになると見ている。我々はインド経済が最近の経済改革の成果も取り入れ、昨年に続き堅調を維持、実質7.7%の成長を遂げると見ている。インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)の昨年の政策金利引き下げは、引き続き今年の消費と投資の伸びに寄与するだろう。比較的未成熟なインド製造部門への外国直接投資(FDI)は、大部分のFDI上限が解除されたこともあり、増加が見込まれる。 ○経済改革の方向は正しいがなお不十分:中央銀行総裁
【ダボス】インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁は、現在も依然運用されている一部の時代遅れの規則に触れ、「インドの経済改革の方向は正しいが、改革のレベルは誤っている」と指摘した。
ラジャン総裁は1月21日ブルームバーグTVのインタビューに応じ「私に言わせれば、方向は正しいが、不十分だ。誤った規則が多すぎ、正しい規則が少なすぎる」と語った。
一方、ラジャン総裁は当地で催された世界経済フォーラム年次会議の会場でエコノミック・タイムズのインタビューに応じた際、「インドのマクロ経済基盤は安定している」と述べるとともに、ナレンドラ・モディ首相が会長を務めるシンク・タンク『インド改造国立研究所(NITI Aayog:National Institution for Transforming India Aayog)』のアービンド・パナガリヤ所長(副会長)が提起した中央銀行のインフレ目標を上方修正してはどうかと言う提案を一蹴した。それによると、今日の世界経済の不振は、各国の中央銀行があまりに長期にわたり景気刺激策を続けたことに伴うものである可能性が大きいと言う。
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