【北京】首相は、すでに隣国との関係を改善する方策を明確に示している。これまでインドは伝統的に西側との関係を重視して来たが、新たな戦略の照準は、東に合わされている。
インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁は、サウス・チャイナ・モーニング・ポストのインタビューに応じた際、インドと中国の相互依存関係に触れ、「アジアインフラ投資銀行(AIIB:Asian Infrastructure Investment Bank)にしろ、中国主導のシルクロード・イニシアチブにしろ、我々は今後中国および中国プロジェクトとより緊密に連携して行く。こうした施策は、当地域との関係強化を目指す中国の利益にも資するものである」と語った。
またラジャン総裁は、多国籍投資機関に新興市場の認知度を高めるよう求める呼びかけと併せて、中国が今年8月の通貨戦争を引き起こしたと言う主張を一蹴、人民元を国際通貨基金(IMF)の基準通貨に含めることを目指す中国の願望を支持した。総裁は「すべてを8月11日の人民元の切り下げの所為にするのは不公平だ。なぜなら一部の国の非伝統的な通貨政策により、諸通貨の交換レートはすでに下降線を辿っていた」と語った。RBIは、準備通貨に人民元を含め準備金の多角化を図っていると言う。