【ニューデリー】インドが輸出の伸びの継続的低迷に直面する中、環太平洋連携協定(TPP:Trans-Pacific Partnership)交渉が10月4日、終に最終合意された。輸出成長の低迷は、明らかにインドが目指す持続的高成長の実現に立ちふさがる主要な障害である。
マクロ・エコノミストで、国際貿易スペシャリストとしても知られるジャヤンタ・ロイ氏によると、インドの次の貿易改革は、世界貿易の新体制にリンクせねばならない。同新体制の下、商品/サービス/技術は、グローバル・バリュー・チェーン(GVC)により統制された世界市場に統合される。
GVCとリンクすることにより、インドの商品とサービスの輸出、および外国直接投資(FDI)が拡大、国内総生産(GDP)成長率が加速し、高レベルに維持され、中小企業や労働集約型専門サービスを通じた就業機会が増加、包括的成長が実現される。インドは特に製造業に注力する必要はない。なぜならそれは、サービスと技術にリンクしており、我々は、『モノ』ではなく、『タスク』の世界に存在しているからである。世界貿易機関(WTO)の農業、製造業、サービスに特化したサイロ的アプローチは、こうした新貿易システムにマッチしていない。我々はメガ・リージョナルな世界に突入しようとしており、TPPがそれを牽引することになると言う。
○国境を跨いだ価格移転監査手続きを簡素化
【ニューデリー】インド政府は国境を跨いだ取引における価格移転の監査手続きを大幅に簡素化する方針を決定した。これにより、インドに進出した多国籍企業の悩みを大幅に軽減することになりそうだ。
中央直接税局(CBDT:Central Board of Direct Taxes)は、現場責任者に、政府に多額の歳入損失をもたらすリスクが存在する場合を除き、閾値(threshold value)に基づく詳細検査を施す特定取引のマニュアル選考を控えるよう指示した。
また査定官は、価格移転監査官に該当するケースを提出する前に、納税者に制度的なヒアリングの機会を提供せねばならない。
【ニュースソース】
Jayanta Roy: The TPP - a wake-up call for India
Govt allays MNCs’ tax worries
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