【書評】神は死んだものの神ではなく、生けるものの神である。なぜなら神にとってかれら(アブラハム、イサク、ヤコブ)は皆活きているからである。(ルカ20:38)
○神は生けるものの神
ニサンの10日日曜日にロバに乗りイスラエルの王としてエルサレムに入城、大衆を率いて街を行進(ヨハネ12:12-15)した後、神殿の商人を追い払ったイエスは、十字架刑に処せられるまでの数日間、連日、神殿に赴き、聖職者やヘロデ党の幹部との討論に臨んだ。 ニサンの11日月曜には、ファリサイ派、ヘロデ党、サドカイ派と問答、ニサンの12日火曜はファリサイ派と再度問答、ニサンの13日水曜には群衆と弟子に最後の説教を行い、終末予告を行った。(キリスト教の起源P.54)
この時、イエスは、復活を否定するサドカイ派に対して、「神は死んだものの神ではなく、生けるものの神である。なぜなら神にとってかれら(アブラハム、イサク、ヤコブ)は皆活きているからである。(ルカ20:38)」と説き聞かせた。
つまり時空を超越した神には、生死も輪廻転生もない。翻って言えば、神と向かい合おうと思う者は、それ自身永遠の命を手に入れ、時空を超越した存在にならねばならない。
今年も、クリスマス(降臨祭)には、多くの教会で信者達により『もろびとこぞりて 迎えまつれ』と歌われるものと見られるが、この賛美歌の第二節は、『久しく待ちにし主はきませり』と現在完了形になっている。つまり永遠の命を手に入れた者にとっては、久しく待つまでもなくイエスは常に来臨しているのである。
○安保理、イスラエルの占領終結問題を評決に?!
ヨルダンは12月17日、15カ国代表から成る国連安全保障理事会に、パレスチナ自治政府が作成した1年内にイスラエルとパレスチナの和平を実現し、イスラエルには2017年末までにヨルダン川西岸地区から撤兵することを求める決議案を正式に提出した。同提案は、24時間以内に評決に付される可能性があるが、実際に評決に付されると言う保証はない。これまで安保理に正式に提出された決議案の中には、結局評決に付されなかったものも存在する。
自治政府のサエブ・エレカット首席交渉官は去る9日、12月24日のクリスマス・イブまでに採決が行われることに期待を表明、予想される米国の拒否権行使に触れ、「その際は、自治政府は、対抗措置として、合計122の国連機関および国際条約への加盟を申請し、ハーグの国際刑事裁判所に参加するための条約に調印する」と述べるとともに、「拒否権を行使するものは、イスラエルを助けるものであり、世界は、誰が平和を求めるものを支持し、誰が平和の破壊を企図するものを支持しているのかを、判断せねばならない」と語っていた。
○仏英独決議案に準拠
フランスも、英国およびドイツと提携し、より複雑な決議案代案を準備していた。フランスの草案は、イスラエルとパレスチナの最終合意までに2年間の猶予期間を設け、こうしたアレンジが実現されるための一連の原則を提起しており、これらの原則の一つは、「パレスチナの国境は、領土の交換を定めた1967年の取り決めの線に沿ったものでなければならず、エルサレムは二つの国家の首都でなければならない」と規定していた。ヨルダンが今回提出した決議案は、ほぼフランス案の線に沿った内容になっている。
○ネタニヤフ首相とケリー国務長官緊急会談
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は12月15日、ローマに赴き米国のジョン・ケリー国務長官と緊急会談を行った。イスラエルの某高官は、ローマにおける会談はパレスチナの決議案とより複雑な内容の欧州案に対するネタニヤフ首相の意見を聞くことを欲するケリー国務長官のイニシアチブによるものと語っており、同会談は数時間に及んだ模様だ。
報道によれば、ネタニヤフ首相は自治政府の国連安保理における如何なるイニシアチブにも激しく反対しているが、彼には代案がない。彼は米国に対し評決を必要とする如何なる試みにも拒否権を行使するよう求めているが、ネタニヤフ首相とオバマ大統領の気まずい関係からすれば、米国が拒否権を行使する見通しは極めて不透明と言う。
マフムード・アッバス自治政府議長の国連議場への復帰を阻止するホワイトハウスの圧力は失敗に終わったが、イスラム国(ISIS)との戦いにおけるアラブ諸国との緩やかな連帯を阻害することを恐れる米国政府は、パレスチナ問題で拒否権を行使することは何としても避けたいのが本音と言う。
とは言え、ここ1週間、ケリー国務長官や米国政府官員は、(イスラエル軍の撤収)期限を定めた、交渉に基づく和平プロセスに反するような一方的和平決議案は支持できないことを、繰り返し非公式に表明している。米国国務省のジェン・サキ報道官は18日、「我々は決議案に目を通したが、米国が支持できるような内容ではない。」と語った。
○欧州議会、パレスチナ国家の樹立を圧倒的多数で支持
一方、欧州議会は12月17日、パレスチナ国家の樹立を原則的に承認する議案を圧倒的多数で採択した。欧州議会は、この日、パレスチナ国家の樹立を無条件で認める原案に若干修正を加えた案を、賛成498票、反対88票、棄権111票で採択した。当該議案は、パレスチナ国家の樹立と二国家の共存を原則的に支持することを議会に求めるとともに、先行する和平交渉に基づいてその実現が図られねばならないことを付言している。
○アッバス議長、引退表明
他方、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長(79歳)は10月16日(2014)、エジプトのテレビ局に対し、再選を図る考えを否定するとともに、「私は議長職を離れることにより休息できるが、私はパレスチナの大義から離れることはできない」と語った。
国連安保理に対するパレスチナ自治政府の評決提案は、引退を決意したアッバス議長が国際社会に提起した大難透の現成公案と言えそうだ。現成公案は真っ赤に熱せられた鉄の塊のようなもので、軽々しく口に入れるなら喪身失命の恐れがある。しかし首尾良く呑み込めれば、再活現成することができる。換言すれば、聖霊のバプテスマを受け、永遠の命を手に入れられる。
○今必要なのは政治的意志と勇気:潘国連事務総長
国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、早くも212年12月3日発表した『2012年11月29日のパレスチナ人民連帯国際デー』の献辞の中で、「今必要なものは政治的意志と勇気」であるとし、「今こそ決断すべき時である」と強調している。
「数次にわたる国連安全保障理事会の決議や、土地と和平の交換を含むマドリード原則、和平へのロードマップ、2002年のアラブ和平イニシアティブ、さらには当事者間の既存の合意に見られるとおり、和平協定の概要は以前からすでに固まっています。いま必要なのは、政治的な意志と勇気、そして歴史的な責任感と若い世代に提示できるビジョンです。」
○『聖霊のバプテスマ』とは一体何か
ヨハネ福音書の弁証法に従うなら、
【テーゼ】 『人は、人の子の証しを受け入れ、聖霊のバプテスマを受けることにより永遠の命を得られる(ヨハネ5:24)』。
【アンチ・テーゼ】 しかし、『地上の人間は、決して天から来たものの証しを理解できない(ヨハネ3:32)』。
それでは、地上の人間はどうして永遠の命を得られるのか。
【ジン・テーゼ】 『地上の人間は始めに神と共にあった言葉(ヨハネ1:1)に立ち返り、神が全き真理であることを自ら覚知すればよい(ヨハネ3:33)』。
文益禅師は「お前は慧超だ」と答えることにより、慧超自身の内に秘められた『真の自己(声前の一句)』を突きき付けたのである。(p.237)
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【参照】
Palestinian draft resolution submitted to UNSC: Israeli withdrawal from West Bank by 2017
US: We won't support Palestinian UNSC resolution on an Israeli withdrawal
U.S. willing to back UN resolutions on Palestinians, if 'no unilateral moves' included
EU Parliament backs Palestine statehood 'in principle'
Netanyahu, Kerry to hold urgent meeting ahead of Palestinians' UN bid
Abbas: We will cede control of PA if Hamas wins elections
パレスチナ人民連帯国際デー(11月29日)事務総長メッセージ
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