【ムンバイ】中央銀行Reserve Bank of India (RBI)は11月28日、『80:20』スキームとして知られる金輸入制限を即時撤廃すると発表した。
経常収支赤字の拡大を抑制するため昨年8月に導入された同規則は、全ての金輸入業者に輸入した金の少なくとも20%を宝飾品輸出業者に供給するよう義務づけていた。
『80:20』スキーム導入後、公式ルートを通じた金の輸入は確かに減少したが、密輸が数倍に増加した。ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC:World Gold Council)は11月初に、2014年の850~950トンと見積もられる国内需要の25%が密輸入により満たされるとの予測を明らかにした。
最新の貿易統計によると、今年10月の金輸入額は、41億7000万ドルに、前年同月比280%増加した。今年9月の輸入量は昨年同月の12トンから95トンに増加した。
金の輸入は、一般家庭の貯蓄を金融市場に向かわせるのを阻害する非生産的なものと見なされており、業界は実際のところ一層の輸入規制が敷かれるものと予想していた。このため、中央銀行の措置は予想外のこととして驚きを以て迎えられた。
全インド宝飾品連盟(AIGJF:All India Gems and Jewellery Federation)のHaresh Soni会長は、「『80:20』スキームは独占的ビジネス慣行を助長する不適切なもので、廃止されたことにより、金は恐らく値下がりするものと見られる。なぜなら世界市場の全般的需要が下降しており、地金は既に値下がりしている。輸入業者は金の輸入プレミアムを引き下げるものと見られる。」と語った。
○原油価格急落、銀行株に追い風
【ムンバイ】石油輸出国機構(OPEC)が11月27日にその原油生産方針を決定し、それに伴って原油価格が急落したのと、中央銀行Reserve Bank of India (RBI)が12月2日に隔月の金融政策発表に際して金利を引き下げる期待が高まったことから、銀行株の値上がりに、一層弾みがついた。
資産総額でインド最大のState Bank of India (SBI)の株価は5.4%、Canara Bank、Punjab National Bank (PNB)、Bank of Baroda (BoB)等の他の公共部門金融機関株も7.5~8%上昇、
これに伴いボンベイ証券取引所(BSE)銀行銘柄指数は新記録をマークした。
【ニュースソース】
Reserve Bank scraps 80:20 norm for gold imports
RBI scraps 80:20 gold import curbs; prices may dip
RBI eases gold imports, scraps 80:20 scheme
Bank stocks cash in on oil’s wild slide
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